明泉寺 閼伽流山の古刹
(長野県佐久市)
2017.08.014(月) 曇
 今年のお盆は、昨年末に亡くなった姉の御主人の新盆になる。法事で来る兄を、新幹線佐久平駅でピックアップし、芭蕉句碑もあり一度行ってみたいと思っていた「閼伽流山観音院明泉寺」に誘う。20分程で明泉寺に着いた。
 
 「閼伽流山(あかるさん)観音院明泉寺」。「明泉寺本堂」(750m)-「観音寺」(950m)。岸壁の上は展望台「御野立所/仙人ヶ岳」(1000m)、「閼伽流山」(1028m)の山頂になる。慈覚大師建立の天台宗のお寺さんで、「参道歩き」「鐘楼」「観音堂」「芭蕉句碑」「百体観音」を散策した。
 一丁毎に立つ石塔を数え十丁目(参道歩きを45分)で「鐘楼」が見えてきた。写真に撮ると現物より雰囲気が良い。右手に「観音堂」、左手には「鐘楼」前後に「百体観音」が岸壁に沿って並ぶ。「古刹」と呼ぶに相応しい雰囲気に包まれ「良い所だ」と・・・・兄も大満足。
 「観音堂」(千手観世音)の格子から内部が見えた。コンデジはストロボを焚かずに色鮮やかに写してくれた。
 
 「観音堂」右手奥、右に下ると「芭蕉句碑」、左手に登ると「御野立所」。芭蕉句碑は、貞享3年、深川の草庵で病気で寝ていた時に浅草寺の屋根を眺め詠んだ句「觀音の甍見やりつ花の雲」(かんのんの いらかみやりつ はなのくも)(末若葉)。
 
 「観音堂」で芭蕉の句碑撮影から戻る弟を待つ兄、そして「百体観音」前で兄を撮る。家に戻りプリントアウトして渡す。「閼伽流山」の「閼伽」は、山から湧き出る「清らかな水」という意味だという。
 
 断崖の下、鈎に曲がって三面に並ぶ「百体観音」は好みの絵になる風景だ。こういう写真はコンデジに限る。車に置いてきた10-24mm広角レンズ装着カメラに悔いる。
 
 雨上がりで緑が綺麗に映え風の音も聞こえない石仏群・・・・「断崖から垂れる水滴」(=閼伽)のみが聞こえる。「秋され」;初秋の季語。秋の初風(同、季語)のみならず「閼伽」によっても灼熱に浴びた石仏は冷やされた。
秋されや石仏ひやす閼伽流山(佐久市)38.2017.aut
 参道途中で撮影した「香坂高宗碑」(伊那香坂氏;閼伽流城を居城とする)と「史跡閼伽流城址登山口」並びに「鐘楼」の鐘(とても澄んだ響きをする釣鐘)。