秋祭り アサギマダラの渡り(2015)
 
 台風18号が隣県を抜け日本海で温帯低気圧に、台風17号は太平洋を北上しながら雨雲を日本列島に送り込んだ。北関東から東北で40年あるいは50年に一度という大雨を降らせ鬼怒川等で決壊し激甚災害を起こした。そんな日の翌日が「アサギマダラの渡り」初訪花日になった。
  9月10日(木)台風一過;1頭
 
 翅に痛手を負ったアサギマダラが庭に舞い降りた。満開のフジバカマを余所目にブッドレアの蜜を貪り上空へと消え去った。
 
9月11日(金)晴;1頭/2頭  

 昨日の個体とは一目で違うと分かる「無傷」のアサギマダラが昼食に立ち寄った。フジバカマでたらふく蜜を吸い16時前には飛び去った。
 
 
  9月12日(土)晴;4頭/6頭
 
 3日目の飛来数は4頭、それも午後の早い時点で全て飛び去った。損傷個体や鱗粉こそ無い蝶だが色褪せた個体ばかり・・・・先日の台風の被害かな、渡りに支障なければ良いが。
 
 「TG-4」で広角撮影と思っていたが歩留りが悪く昼食後は180mmマクロを持ち出した。「青色フジバカマ」に訪花するアサギマダラは皆無だ・・・・シーズン中に何とか撮影したいものだ。
 今年は台風18号の被害にあったのか損傷度合いが著しい。越冬地まで辿り着けるか心配だ。せめて、東海までは何とか辿り着いて欲しいものだ。
9月13日(日)曇り;4頭/10頭  

 渡りが始まって4日目、今にも雨が降りだしそうな厚い雲に覆われた一日だった。午前中から訪花したが、損傷個体が2頭、羽化不全らしき個体が1頭と3/4が痛々しい。
 
 
 アサギマダラの渡り、3シーズン目になるが「撮影が下手」になったようだ。フジバカマ回廊を造ったり、青色フジバカマや白色フジバカマ等を植え環境整備したが・・・・感動がイマイチ。原因は・・・・分かっているんだがね。シャッタースピードあるいは絞り優先モード、マニュアルフォーカス等、カメラ任せから卒業しセミプロの真似事を始めたので失敗が多くなったことかな?
  9月14日(月)晴;4頭/14頭
 
 高嶺ルビーで吸蜜、いい絵になったが、翅が大分痛んでいる個体だったのでボツ。偏光フイルタを外してみたがピンが甘い。(露出不足気味は改善出来たようだが・・・・)
 
 「渡り」観察初年度(2013年)は9月17日〜10月14日(ほぼ連日)、昨年は9月7日〜10月7日(断続)だった。今年は9月10日からなので10月10日ぐらいまで見られるだろう。
9月15日(火)晴;2頭/16頭  

 今日は2頭と少なく、農道法面の日陰で吸蜜&休息・・・・露出不足と足場が悪く面白味に欠ける写真ばかりになった。
 
 
 週末に向かい天気が悪くなるという。土日は出張ということもあり観察が出来ない。今シーズンは、あちこちで見られる数も少ないようなので10頭を超える飛来はないのかもしれない。
 なかなか思うような写真が撮れていない。狙っているのは「赤花コスモス」「青色フジバカマ」での吸蜜シーンだ。止っただけでもいいから撮影したい。チャンスが全くない訳ではないので辛抱強くその瞬間を待とう。
  9月16日(水)曇り;4頭/20頭
 
 予報は「曇り後雨」、午前中は曇りで「南東の風」、10時過ぎから飛来した。昼過ぎは今にも雨が降り出すような薄セピア色の空。
 
 ヒョウモンがアサギマダラを追尾する。テリ張りから追い出そうとしているようだ 。特に、ブッドレアに近づくと数頭のヒョウモンが迎え撃つ。
 アサギマダラにつられ、ヒョウモンやキタテハが数頭小石に止っていた。それも、小雨を避けるかのように一斉に姿を消した。
9月17日(木)小雨;1頭/21頭  

 予報通り「雨」、従って「渡り」もなし・・・・そう思うも農道へ。小雨が降りだしてきたので雨宿り先に飛び立つアサギマダラ。まさかと思いカメラを持っていなく目撃のみ。
 
 
 9月18日-19日は、留守にした。この間の観察は妻に頼んだ。写真は、出掛ける朝に撮影したもの、天気予報では曇り/雨なので予定変更で「旅の未知草」はせず仙台に直行した。
  9月18日(金)晴;10頭/31頭
 
 10頭を超すと、飛び回るので数えるのが大変になる。フジバカマの外側、路肩の縁石上に降りるのは危険なので見える範囲でチェックしたようだ。
  9月19日(土)晴;10頭/41頭
 
 二日連続して10頭、狭い範囲なので10頭を超えると動きも勢いがつき華やかさが増す。
 ここ3日間はアサギマダラの写真がない。早朝は15℃を下回るようになってきた。アサギマダラの渡りが終えたら少々早いが冬支度に取り掛かろうかな・・・・。
 フジバカマの開花ペースを1週間ほど遅らせたいが・・・・何か良い方法はないだろうか。今のところ、日陰になる場所にも植えて花期を長くしていますが・・・・。20頭も立ち寄ると、それなりの写真がとれるものだ。今日は、気に入った写真を掲載できたかな・・・・。
9月20日(日)晴;20頭/61頭  

 20頭に相応しい写真が撮れた。1フレーム2〜3頭は普通、4〜5頭も夢ではなくなる。暫く秋晴れが続くので楽しみだ。
 
 
 20頭といってもフジバカマ・エリア全体に居るのではなくある程度固まっている。渡りのグループだろうか、フジバカマ1株に5〜6頭がまとまっているところがある。
  9月21日(月)晴;25頭/86頭
 
 一日当たりの飛来数が更新し新記録だ。25頭を数え確定するには3〜4回チェックしなければ確定出来ない。
 
 近寄ると一斉に6〜8頭が一ヶ所から舞い上がる様は静止画では難しい。一度ぐらい動画撮影してもいいかなと思い始めた。動画編集ソフトがないので
9月22日(火)晴;15頭/101頭  

 今シーズン、単純累計で100頭を超えた。世間情報ではアサギマダラも少ないというが、まずまずのシーズンになりそうだ。
 
 
 今日は、東棟の東壁がややカビが出たので塗装補修をした。また、昨年製作した納戸も塗装した。残す塗装作業はテラスだ。西棟のテラスに整理ダンスと飾り戸棚を置こうと思っている。現在の遮光カーテンの代わりに「障子戸」に「ワーロンシート」を張り付け簡易遮蔽を施す計画だ。
 姉が作った腐葉土とミョウガをもらい植えた。腐葉土は来年のアスパラ用にと腐葉土大袋で12個分、そんな農作業をしていたので撮影は片手間になった。
  9月23日(水)晴;10頭/111頭
 
 時々、吸蜜場所を変えるので、じっとカメラを構え飛び移る瞬間を撮影する。飛翔撮影は、根気と飛び移る方向予想、そしてシャッターを切るタイミングで歩留率が高まる。
 
 天気予報は、24日午後から25日は雨になっている。雨が降る前に来シーズンのアスパラ床を作るべく耕運機で耕し腐葉土を混ぜた。
9月24日(木)曇/雨;7頭/118頭  
 午前中は厚い雲に覆われ気温も低いまま、それでも2頭が元気で舞っていた。冷たい北西の風が吹くと4頭ほどが加わった。午後から雨、撮影はなし。  
9月25日(金)小雨;0頭/118頭  
 夜半から早朝にかけ激しい風雨、フジバカマが大分傾いていた。終日小雨、流石にアサギマダラの姿を見掛けない一日になった。  
 
 フジバカマの花が枯れてきている。蜜の出が足りないのか「ブッドレア」「三尺バーベナ」「野菊(?)」で吸蜜するシーンが見えたり、「ウルシ」等で一休みするシーンも観察できた。
  9月26日(土)晴;19頭/137頭
 
 雨が上がり青空が広がった。待っていたとばかり、2頭・4頭・7頭と増え、午後には19頭と・・・・単純累計で137頭、一気に一昨年の127頭を抜いた。
 
 半日陰の若いブッドレア(3年もの)なので綺麗な花穂が次から次へと大きくなり咲いている。庭のブッドレアも思い切って剪定したので来シーズンは大きな花穂をつけるだろう。この個体は、ブッドレアの虜になってしまったのかアジバカマを避けブッドレアの周りを飛び回っている。
 朝食を摂っていると、南と西の窓から部屋の中を覗き「おっちゃん・・・・おはよう」とでも言っているように上下にリズミカルに舞うアサギマダラ・・・・正に「蝶の楽園」で至福の朝を迎えている。
9月27日(日)晴;17頭/154頭  

 今日は180mmマクロで「飛翔撮影」(舞い上がる瞬間の力強さ)を楽しんだ。カメラのモニターでニンマリするもPCで確認するとピンボケのスクラップばかり・・・・。
 
 
 9月18日から、雨降りの日を除き10頭を越える日が続いていた。昨日は17頭だったのに、一気に5頭に減った。急に寂しくなったような気がする。渡りも、そろそろ終りかな・・・・。
  9月28日(月)晴;5頭/159頭
   朝食後に数えた時は5頭だった。午前中はテラスの補修塗装をしたので遅い昼食後に撮影を・・・・ややや、たったの1頭しかいない。焦っての撮影、そんなこともあって代わり映えしない一枚になった。
 
 今年はフジバカマの株分けをする予定だ。増え方の悪い場所、半日陰、農道奥方向等、2〜3割は増やそうと思っている。花期を長くすべく「半日陰」、移動を考え「プランター」仕立ても検討中だ。そして、来シーズンは5,000本を大幅に超える規模にする。
9月29日(火)晴;6頭/165頭  

 午前中はフジバカマの増殖床作り、午後は別のテラスの洗浄に手を付けた。16時に休憩を取ったが、その後にどっと疲れが出た。寒気もしたので市営の温泉に行った。
 
 
 我が家に飛来するアサギマダラにマーキングされた個体は希である。今年は今のところ皆無である。写真を撮るには好都合だ。マーキングはしないのかと聞かれたことがある。興味がないし、希望されたら断るだろう。
 9月末日、今朝の気温は「6℃」・・・・この秋、最低の気温を記録した。あれほど訪花していたヒョウモンチョウの仲間も全く姿を見せなくなった。明日からの終末は雨模様、ここにきての雨天は痛い。
  9月30日(水)晴;5頭/170頭
 
 大き目のアサギマダラを基準にすると、その1/3ぐらいの超小型のアサギマダラがいた。こんなに小さいものは見たことがない。ピントの合い具合から想像して見て欲しい。
 
 10月の初日、今朝の気温は「5℃」、最低気温を一日にして更新した。一昨年の一日当たりの最高飛来数は10/5で12頭だった。今年は、何時まで見られるかな・・・・。
10月1日(木)曇/雨;4頭/174頭  
 背景を選んでの撮影、大画像は「高嶺ルビー」、小画像は農道法面下の「市道」。
 天気予報では、「爆弾低気圧」が列島縦断するとか・・・・リホーム中のテラスを片付ける。
 
 
 「爆弾低気圧」が夜半に接近、強い風雨で目が覚めた。7時前に家の周囲を見回る。「爆弾低気圧一過」、気温も15℃、昨日比「+10℃」だ。
  10月2日(金)晴;3頭/177頭
 
 今日は多く見られるぞ・・・・そう思い見回り時に「TG-4」で軽く撮影した。ところが、午前中の早い時期に旅立ち、以降の飛来もなし。
 
 フジバカマの本数の割にアサギマダラの集まりがよろしくない。列植えなので面植えに比べ、フジバカマの匂いが薄まり易いのかな・・・・。野菜畑の北側の土手縁に1列あるが・・・・3列位で面植えにしてみよう。300m位離れた所に遊休地があるので植えてもいいが、分散するのではと危惧し踏み切れない。
 手掛けているリホーム、後は「障子戸」に「ワーロンシート」を貼り打ち付けるのみだ。今日は「障子戸」を打ち付ける枠(@A)を手摺りを取外し代わりに取り付けた。キシダレコールの昨年の残り(缶の底に沈んだドロドロ)を塗布した。
10月3日(土)晴;1頭/178頭  

 秋空が素晴らしい。「爆弾低気圧」が「秋雨前線」を吹き飛ばしてくれたかのようだ。フジバカマも大分咲き終えた。渡りも「そろそろ」かと思う。
 
 
 朝から秋晴れで気温は5℃と低い。「どうかな?」と思い何度も見回るもアサギマダラの蝶影は無し。何かを感じ部屋の窓を開けブッドレアに目を投じると「これだ!」
  10月4日(日)晴;0頭/178頭
 
 アオスジアゲハの訪花は2度目だ。初見は、2013年10月6日、確かこの年はアサギマダラも最多日であったと思う。前回と異なり今日は1時間以上も楽しませてくれた。
 
 今週の天気予報は、明日から土曜まで「晴/曇」になっている。気温も低くなってきているし、フジバカマの花期も過ぎたようなので「200頭」は難しい状況になってきた。
10月5日(月)曇;3頭/181頭  

 今日も来ないのかと思っていたら、15時過ぎに3頭が飛来し、暫くの御休憩で旅立っていった。
 たまたま手にしていたTG-5での撮影だ。
 
 
 東に数百m離れた所に遊休地(宅地)がある。大きな石で囲まれた高台で見晴らしが良い。ログハウスの建設候補地としては絶好な環境だったが、ジョイント2棟建のログハウスには数m足りないことと、横が水田のため湿気対策に費用が掛かり過ぎるという問題があり断念した経緯がある。
10月6日(火)晴れ;0頭/181頭
 今シーズンのアサギマダラの「渡り」は、9月10日〜10月5日の26日間、ほぼ平年並みの期間であった。蝶の少ないシーズンであったが181頭は最多である。
 
日々の観察数の棒グラフ
25
20
15
10
05
10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 01 02 03 04 05 06
 
  10月8日にフジバカマの刈り取りを行った。株の形態をなさない場所もあったが、54株で1953本(開花なし、か細い茎は数えず)の刈り取りをした。「のっぺ山荘さん」から2012年に頂き植えたのは約200本、年々倍増で増えていると思った通りだった。200本→1953本は9.8倍になった。
 株によって大きく本数が異なったり、株の中心部の茎がか細かったり「株詰まり」が著しかった。増殖先として31ヶ所整備してあるので、太い根を中心に15本/株を目安に移植し、細い根は畑で1年養生させることにしよう。54株(1900本)→85株(20本平均)、来シーズンは約4000本に増える。面積比157%、本数で倍増、アサギマダラの飛来数300頭を目標に・・・・。
 10月15日(木)晴 フジバカマの株分け
 前述の補足になるが、最初に「フジバカマ」を植えた「200本」は、@ABである。毎年、それなりに「増やし」、上記の54株(1900本)に至った。晩秋のシーズンオフに大掛かりな「株分け」を計画したが、31株分は「@」のみで賄えた。「根詰まり」を起こしている「B」は来シーズンに回し今年の株分けを完了した。
 「白N」は新規移植分、「黄N」は2〜3倍に増やした。写真に写っていない「家の西側(右手)」を含めると株当り本数は計画の20本平均を下回るも増殖31株は40株を超える。よって、来シーズンは約5000本を超えると予想される。