旅の未知草「芭蕉句碑めぐり」  
  細道を碑撮り馳せるや走馬灯  
  − 「奥の細道」旅中と思える期間に詠まれた作品を中心とした代表的な句碑(青文字;「おくのほそ道」掲載句) −  
   
 
 
卯の花の兼房見ゆる白毛かな
 
 
五月雨の降残してや光堂
 


中尊寺金色堂(内部は撮影禁止)
 
螢火の昼は消つ

柱かな
 
 
蚤虱馬の尿する枕もと
 
   「おくのほそ道」(平泉)、元禄2513日、曽良の作。「おくのほそ道」「平泉」編、芭蕉と曽良の詠み合いに独特観を感じる。(岩手県平泉町卯の花清水)    「おくのほそ道」(平泉)元禄2513日、「五月雨や年々降りて(るも)五百たび」、初案ならびに推敲過程の句もある。(岩手県平泉町中尊寺)    「おくのほそ道」(平泉)元禄2513日、中尊寺で詠んだ「五月雨の」は「想像の金色堂」、実際に見た「現実の金色堂」が本句。初案とか何かでなく対で読みたい句だ。(句碑なし)    「おくのほそ道」(尿前の関)元禄2517日、予定では「鍋越峠」越えであったが、難所有りとの事で「尿前の関」越えに変更した。(山形県最上町封人の家)  
 
 
涼しさを我か宿にしてねまる也
 
 
まゆはきを俤にして紅粉の花
 





          文学碑

   涼しさを我が宿にして寝まるなり 芭蕉
   
這い出でよ飼屋したのひきの声 芭蕉
   まゆはきを俤にして紅粉の花 芭蕉
   
蚕飼する人は古代の姿かな 曽良
 
蚕飼する人は古代の姿かな
 
 
鹿子立をのへのし水田にかけて
 
   「おくのほそ道」(尾花沢)元禄2517-27日、国境の峠越えが予定通りだったら「蚤虱」の名句や「山刀伐峠」の労も無かっただろう。(山形県尾花沢市養泉寺)    「おくのほそ道」(尾花沢)元禄2517-27日、「尾花沢/六田」での作。(山形県東根市斎藤本店焼麩工場)    「おくのほそ道」(尾花沢)元禄2517-27日、曽良の作。文学碑には、芭蕉の「尾花沢三句」も刻まれている。(山形県尾花沢市みちのく風土記の丘)    「おくのほそ道」(尾花沢)元禄2517-27日、歌仙での曽良の句。「涼しさを・・・・」芭蕉、「つねのかやりに草の葉を焼」清風、本句、「ゆふづきまるし二の丸の跡」素英。(山形県尾花沢市養泉寺)  
  No.07    
  旅人 & 撮影者 福澤三雄(長野県東御市)