旅の未知草「芭蕉句碑めぐり」  
  細道を碑撮り馳せるや走馬灯  
  − 「奥の細道」旅中と思える期間に詠まれた作品を中心とした代表的な句碑(青文字;「おくのほそ道」掲載句) −  
   
 
 
あすの月雨占なはんひなか嶽
 
 
うくいすの初音きかせししるへかな
 
 
月に名を包みかねてやいもの~
 
 
義仲の寝覚めの山か月悲し
 
   「おくのほそ道」(敦賀)元禄2815日、「敦賀での名月の晩」(比那が嶽を振り返り)詠んだ句。「芭蕉翁月一夜十五句」の一つ(其の五)。(福井県越前市ミニ庭園)    元禄2年、「奥の細道」旅中「鶯の関」では、鶯の声が聞かれず失望しながら北陸路を歩み、湯尾のこの坂にきて初めて鶯の声に心をうばわれ詠んだと・・・・。(存疑)(石川県南越前町初音の小坂)    「おくのほそ道」(敦賀)元禄2815日、「敦賀での名月の晩」(湯尾峠を振り返り)詠んだ句。「芭蕉翁月一夜十五句」の一つ(その六)。(福井県南越前町湯尾峠)    「おくのほそ道」(敦賀)元禄2815日、「敦賀での名月の晩」(燧が城を振り返り)詠んだ句。「芭蕉翁月一夜十五句」の一つ(其の七)。(福井県南越前町旧今庄町役場)  
 


     芭蕉と敦賀の月(
3句)

    山中や越路も月はまた命 越の中山
    月のみか雨に相撲もなかりけり 浜
    衣着て小貝拾はん種の月 種の浜
 
山中や越路も月はまた命
 
 
國ぐにの八景更に氣比の月
 
 
月清し遊行のもてる砂の上
 
 
なみたしくや遊行のもてる砂の露
 
   「おくのほそ道」(敦賀)元禄2814日、「敦賀」で詠まれた句。「芭蕉翁月一夜十五句」の一つ(其の壱)。「月のみか雨に相撲もなかりけり」(其の壱拾弐)は同時掲載とする。(福井県敦賀市氣比神社)    「おくのほそ道」(敦賀)元禄2814日、「敦賀」で詠まれた句。「芭蕉翁月一夜十五句」の一つ(其の八)。(福井県敦賀市市民文化センター)    「おくのほそ道」(敦賀)元禄2814日、「氣比の宮」(氣比神宮)で詠まれた句。「芭蕉翁月一夜十五句」の一つ(其の九)。風化し判読出来ないが重複を避け当句碑を掲載する。(福井県敦賀市常宮神社)    「おくのほそ道」(敦賀)元禄2814日、「敦賀」(氣比の宮)で詠まれた句。「芭蕉翁月一夜十五句」(其の九)「月清し・・・・」の初案。(福井県敦賀市氣比神宮)  
  No.17    
  旅人 & 撮影者 福澤三雄(長野県東御市)