二つ折りの手紙(蝶)が 花の番地(コテージガーデン“蝶狂人”)を捜している
バタフライガーデン“蝶狂人”ものがたり
Ce billet doux pileen deux cherche une adresse de fluer (Jules Renard)
二つ折りの恋文が 花の番地を捜している (ジュール・ルナール;仏、詩人・小説家)
 
 団塊世代生まれの夫婦と宮城生まれの雄猫が選んだ終の住処は手造りのプレカット材のログハウスです。中学生の頃に入部した生物クラブで蝶が好きになりました。
 東京の某電子部品メーカーに入社し営業畑を歩み(横浜→東京→熊谷→横浜→岩沼と移り住む転勤族)宮城県の事業部に転勤し3年弱で脱サラ(経営コンサルタント)して宮城県岩沼市を第二の故郷に17年間暮らしました。
 50半ば過ぎに郷里の長野に戻り官庁(再就職支援)で6年半過ごし現地に2010年末に最後の引越しをしました。庭造り等、一応住める状態に整え2012年からバタフライガーデン造りに着手しました。
 バタフライガーデン造りのきっかけは、歳を重ね「蝶を追い求めて里山歩き」が出来なくなったら「蝶に来てもらえばいい」という発想からです。
 
我が家の冬景色(13.0415/.04.20) 冬期の −17℃ は普通です
ご参考にご覧頂ければ幸いです ログビルダー奮闘記(ログハウス建築の記録です)
  バタフライガーディナー創造記(造園初年度/2012年度の記録です)
ガーデニングの3大目標 オオルリシジミが棲む家   達成
  アサギマダラの“渡り”給蜜所   達成
  絶滅危惧種の駈込寺   達成(ミヤマシジミ・ヒメシジミ)
 
【バタフライガーデンの考え方と基本コンセプト】
 あたかも「樹木や花が主役で、これ見よと咲き誇っている庭」は「イギリスガーデン」と呼ぶべきで、「バタフライガーデン」というからには「蝶が主役で、樹木や花は脇役」でなければと個人的には理解したいです。
 こだわり(コンセプト)は、より「自然体」で、より「美しく」撮ってあげたい。そのため「里山歩き」の経験を活かし「ホスピタリティ」を持ってガーデニングに取り組んでいます。(蝶より自分目線だが・・・・)
 初年度(2012年)には64種を撮影し第4回写真展(2013年1月14日〜30日)で発表しました。そして第2年度(2013年)では76種までになりました。この結果は第5回写真展(2013年11月23日〜12月7日)で発表する予定です。
 
 
第4回写真展 会場は第1回目から道の駅「雷電くるみの里」で開催させて頂いています
 
【ガーデニング初年度の様子】
 初年度のガーデニングは、植物園から山野草を30数株購入し表の庭に植えました。ブッドレアと三尺バーベナを中心に訪花、それ以外の宿根草はパッとしませんでした。ガーデニングは初めてなので難しさを思い知りました。しかし、駐車場から裏手につながる農道には数多くの蝶が来ました。蝶を知り尽くした野草は逞しいですね。
 
水飲場の半分は傾斜地(12.01.26   表庭に設けた水飲み場(12.04.10
 庭の垣根は三重カナメ(スカーレットパール)、その内側にコニファー(ロシアンゴールド2本、ブルーヘブン3本)を植えてある。コニファー部の盛土を活かし「傾斜付水飲場」をつくった。結論的には、里山の登山道脇で見掛た「水が染み出す崖」をイメージしたものたが蝶のお好みに合わなく撤去に至った。
 
クララ用花壇の側面(12.03.08   クララ用花壇の表面(12.03.08
 農道北東部にオオルリシジミの食草であるクララを5株、義兄の水田畦道から移植した。オオルリシジミは南東方向の水田畦道で発生している。我が家へは昨年(2011年)から飛来している。2012年度では成長しきれなくオオルリシジミの目に止まらなかった。
 クララはマメ科の植物なので追肥に「鶏糞」を施すと枯れてしまう。メイガの幼虫もクララを食草とするためクモの巣状の塊を見つけたら駆除しないとすぐに丸坊主になってしまう。この農道の法面には春先小さな寄生ハチが無数発生している。台地の生息域では適度な野焼き駆除をしている。
 
西棟南側の花壇に植えた宿根草(12.04.16   庭の芝生と流れる池(12.06.01
 花壇の石囲みに西洋芝を絡ませた。庭の西側端にバラ棚を作り蔓性のバラを5本植えた。流れる池は洗濯機用(風呂水再利用)ポンプをホームセンターで購入しタイマー設定している。大雨が降るとコニファーの盛土から雨水が流れ込み濁ってしまう。池の水は暫くすると澄んでくるが沈殿物で敷石が汚くなる。
 
【コテージガーデン(英;Cotage garden)】
 コテージとは「もともと農民の住む小さな茅葺きの家で、その庭には果樹や花木、草花や野菜、ハーブなど食卓に必要な植物が植えられている」だけでした。19世紀に入り、空いているスペースに花が少しずつ植えられるようになりました。それは、ヨーロッパで主流だった人工的に整形された庭(フランス式庭園)と異なり「決められた形がなく、まるで周囲の自然を移し替えた様な庭でした。これが今日のイングリッシュガーデンの始まりです。
 
φ3mの石囲み円形菜園(12.08.24   菜園に咲く高嶺ルビー(12.10.01
 裏庭は菜園になっている。粘土地で水はけが悪いので掘り下げ義兄の畑から客土した。非常に狭いので自給自足にもならないので石囲みにした花壇風菜園造りにした。野菜の収穫が終えた晩夏、観賞用の紅花蕎麦(高嶺ルビー)を播いた。紅花が咲きそろう秋には結構いろんな蝶が訪花した。
 フジバカマを植えてアサギマダラを呼ぼう・・・・渡りのルートの真下になるのできっと見つけて吸蜜に立ち寄ってくれるであろう。ガーデニング3大目標の一つ・・・・大町の「のっぺ山荘さん」から約200本を頂き移植には遅いのではと気を病みながらも農道法面の穴に5本/穴の割合で深植えをした。 
 
移植前(12.11.05   移植後(12.11.06
 農道路肩の木枠は、6月に飛来したミヤマシジミが定着して欲しくコマツナギを植えた。これもガーデニング3大目標の一つ「絶滅危惧種の駈込寺」を実現させるためだ。そのうちに近所のツルフジバカマ(ヒメシジミの食草)も栽培しようと計画しています。 
【ガーデニング2年度の様子】
 農道は滅多に車は通らない。そこで駐車場スペースを花壇に改造し、車は農道につながる東棟東側に止めることにした。2013年最大の土木工事になった。6枚の画像で「before → after」を紹介しましょう。 
 
東棟南側は駐車場(13.04.10   駐車場を掘り起し花壇づくり(13.05.25
 我が家がある台地は粘土質で有名だ。手持ちのツルハシで30cmほど掘り起こすのに半月以上費やした。パーク&キトサン入り牛糞堆肥を20袋購入、半分ほど使った有機質土壌を客土した。パジェロ・イオが止まっていた場所で一回り大きい広さだ。 
 
完成した花壇(13.05.28   綺麗に咲きました(13.06.20
 花壇を囲むように通路をつくり、泥濘対策として敷き詰めておいたガーデンロックを剥ぎ取り砂を撒いて水捌けを良くしました。花壇の中には古木の独鈷と5つの石を千鳥に布石してあります。背丈の低い宿根草を植えました。1ヶ月もしたら綺麗な花壇に変身です。 
 
ナデシコナッピーに訪花(13.06.10   ラベンダーに訪花(13.06.22
 新設花壇に訪花した蝶たちの一部を紹介しましょう。ナデシコナッピーで吸蜜するモンキチョウ。次はラベンダーに訪花したモンシロチョウを飛翔撮影しました。いずれも結構気に入っています。フィールドと異なり我が家での撮影なので時間を気にする必用がない分いろんなシーンが撮れます。
 
ベロニカレッドフォックスに訪花(13.06.25   河原ナデシコに訪花(13.08.12
 ベロニカレッドフォックスは昨年植えたもののです。何故か草丈が説明書に記載された半分にも満たないです。そんな小振りの花穂に大きなアゲハです。河原ナデシコは鉢を固定する金具で倒れ防止を施しました。そのため背筋ピーンと大株に育ちました。信州では絶滅危惧U類のミヤマチャバネセセリです。
 成功したかに思える花壇ですが、致命的な欠陥が見つかりました。掘り下げた花壇の底は粘土層です。その粘土層がお椀の役割をし大雨の度に池になります。穴を掘り浸み込んだ水を汲み出しています。そうしないと乾燥を好むハーブ類が根腐れを起こしてしまいます。水抜きパイプを埋め込みましたが根本対策になっていません。
 玄関先の花壇であるため草丈が長ければ何かと問題が起きる。シーズン毎に草丈50cm未満の宿根草(吸蜜源でなく撮影に適した花を主体にした露地寄せ植え)で植え替え変化をもたせようと思う。
【オオルリシジミが棲む家】目標達成の瞬間
 
ログハウスを写し込む(13.06.02   この後産卵した(13.06.02
 転居後のシーズンからオオルリシジミは飛来している。ガーデニング初年度で掲載した「移植クララ」での吸蜜シーンを広角撮影した。また、無精卵だったが「移植クララ」に産卵した。来シーズンに向け写り込んでいるアイリスを離れた場所に移植し環境を整えた。クララは5株なのでもう少し増やすことを考えている。 
【幼虫飼育の考え方】
 初期の頃のホームページには「高所恐怖症なのに山歩きが好き、毛虫が大嫌いなのに蝶が好き・・・・さて、どんな紀行になるでしょう」と表示していた。その通り、幼虫を見るとゾッとします。菜園のサンショウ・パセリ・セリに付いた幼虫は妻が責任もって取り扱って(食べ尽くすと他へ移動)います。
 岩沼(宮城)に居た頃、庭のホトトギスでルリタテハが年3化継続発生したことがあります。その時は妻が管理して観察もしていました。自然発生に任せますが担当は妻ということになります。
 
 
新構想の水飲場(13.09.05   ウラギンスジヒョウモンの集団吸水(13.08.02
 駐車場や農道の露出地で吸水目的で飛来する蝶が結構多い。そこで農道に円形の穴を4つ掘り小石を敷き詰めた上に山の土を被せた。土が少なかったので雨が降ると池になる。凹地ではなく凸地になるよう補いシーズン中はポカリスェットの粉末や塩を適度に撒く計画だ。右画像は目標像である。 
 
【アサギマダラの渡り給蜜所】目標達成しました
 
農道法面のフジバカマ(13.10.12
 200本の苗から約500本の芽が出て農道法面が「散房状の淡い紫紅色」で華やかだ。フジバカマが放つ特有の香をアサギマダラは数km〜数10km先から嗅ぎ分けられるという。7/29に蕾が赤らみ8/25に咲き始めた。9/17の初訪花まで毎日が「今日か、今日か」で首が伸びきり痛くなった。
 
 
ログを写し込む(13.09.28   こんな写真(ノントリ)も撮れた(13.10.08
 「渡り」(南下)は9/17〜10/14まで、日々の観察数の合計は127頭になった。ほぼ一ヶ月、これほど楽しませてくれる蝶は他にはないと思えた。気に入った写真が何枚も撮れたので、写真展が終えたら1冊のアルバムにまとめてみよう。 
 
 
来シーズンに向けたケアは感謝の気持ちです(13.10.27
 まだ花は残っていますが法面の除草をし、根に負担をかけないよう刈り取り追肥を施し崩れ防止の竹枠に変え簡単な石垣を積みました。話がそれますが、左写真の路肩に見える植物は「コマツナギ」です。かなり大株になっているのでミヤマシジミが駈込んで来ても大丈夫です。(3つ目の目標です)
 
− バタフライガーデン“蝶狂人”の特徴をご紹介します −
【庭に設けた流れる池】 蝶にも気に入られ張り合いがあります
 
春先の補修工事が完了(13.04.29   シーズン中の様子(13.08.31
 当地の冬は厳寒、-17℃まで下がるのも珍しくない。冬場は凍結ひび割れ防止のため水抜きをする。そして春先には池の中に敷き詰めた小石を洗い水漏れ補修(全面生コン塗布)をした。造形物の外側は水漏れのため空洞になっているので篩った土で埋め戻す。
 水飲みにくる最も多いのは「ハチ」や「トンボ」である。また、「カエル」の合唱は風情があって大歓迎だが卵からオタマジャクシになったあとの抜け殻が黒く敷き詰めた小石が汚くなって困る。雨水の流れ込みで敷石が沈殿物で汚れる。その度に水抜き(植木にあげます)をして小石も洗うという大変な作業だ。
 
 水性生物には「カエルの親子」の他に「ミズスマシ」もいます。時々水抜きをしたり、冬期は仮に水を満たしても底まで凍結するので水性植物を浮かしたり魚を飼うことは出来ません。
 
吸水と水遊びをするオオミスジ(13.06.16   吸水をするアサギマダラ(13.09.17
 昨シーズンは「コミスジ」「ウラギンヒョウモン」「キチョウ」が吸水に来た。今シーズンでは「オオミスジ」が連日遊びに来てくれた。宮城に居た頃は、ミスジチョウの仲間は「コミスジ」だけだった。長野に転居しバタフライガーデンに「オオミスジ」や「ホシミスジ」が飛来し嬉しい。
 ビックリしたのが「アサギマダラ」の吸水だ。それも「渡り」初日にフジバカマで吸水後まもなくの水飲み、遠くから飛び続け喉が渇いたのかな・・・・フィールドでもアサギマダラの水飲みは見たことがない。
 
【庭の東側にある大石】 玄関に当る場所に庭石が放置されています
 
農道方向からの様子(12.07.01   庭方向からの様子(13.07.27
 義兄から好きな石を庭石に使って良いと言われるも自分では動かせない。業者に依頼すれば数mの移動でもウン万円もかかるので「あるがままの状態」を活かすことにした。そうはいうものの、テコ&コロで動かせる石を庭の池部まで移動し立てかけた。 
 大石の右端に竹が植わっている。雪が降ると通路を塞いでしまう。「蝶狂人ものがたり」をまとめながら気付いたことだが、来春に「カラタチ」を植える予定だ。何処に植えたらいいか悩んでいたが、竹を刈り込み「農家ポット」という巨大なプラ鉢を置きそこに植えようと思った。
 
 
ツマキチョウの休息(12.05.27   ヒオドシチョウ(13.06.22
 大石の上で休息(日光浴)するのはタテハチョウ科が常連客、時には「コチャバネセセリ」も見掛けます。何といっても一番利用するのは私で「庭全体の撮影」や「花壇を斜め上から撮影」する際に上ります。
 
【石囲み花壇の石】 花壇も石囲みも予想外の機能を発揮します
 
ウラギンヒョウモン(12.06.14   ベニシジミ(13.05.16
 結果論といえばそうかもしれない。庭から花壇そして菜園まで石囲みで統一しているので「蝶の気持ち」と相通じるものがあったのかもしれない。まあ、結構「里山歩き」をしているので「サンクチュアリ」の要素を体で知っているのであろう・・・・としておきましょう。 
 地面で吸水する場合も、泥濘を避け小石や木片等の上からストローを伸ばしているのを多く見掛ける。写真写りが美しい適度な石が絵になる。蝶の生態を撮影し、それを見て「美しさ」を感じるのは「人」である。バタフライガーデンに植える「花」も吸蜜源ではなく「美しさ」の観点から選んだものがあっても良いはず。
 
 
ツバメシジミ(13.05.28   キタテハ(13.06.16
 これらの石は近くの千曲川にはありません。北アルプスで雪崩で沢に流れだし余り川を下っていない「角だけとれた石」です。玉石になってからでは美しくありません。蝶の撮影に行ったとき少しづつ土産品として頂戴してきたものです。多くは一目見て何処の水系なのか分かります。 
 
【餌台】 まだまだ続く試行錯誤・・・・
 
初代の餌台(12.05.15   第二世代の餌台(13.07.26
分かり難いが写真左端にある「切株」が餌台である
 家の周囲を旋回するときにテラスを通過する。時には家の中まで入ってくる。そんな「オオムラサキ」は合併前の当地「村蝶」だ。樹液や腐敗物等に集まる蝶の「集会所」を設けるのはバタフライガーデンの常道になっている。餌台の上に果実・野菜等を皿入れあるいは直置きしてみた。
 近所にオオルリシジミの累代飼育をしている方がおられる。お話をお聞きすると、飼い犬の糞に「スミナガシ」が飛来するという。是非とも「我が家」に・・・・バタフライガーデンの第4目標(スナック“蝶狂人”の常連客はオオムラサキとスミナガシ)にしよう。
 
コムラサキ(13.07.18   ジャノメチョウ(13.07.24
 上記以外に「キタテハ」「ヒメウラナミジャノメ」「コジャノメ」等が集まった。主賓扱いで招待状を出した「オオムラサキ」は目もくれず。 
 上記以外、「オオムラサキ」はテラスに出した猫のトイレ、「キマダラモドキ」は部屋の中に入ってきた。将来的には「自然界の樹液」を採取し「焼酎割ドリンク」として「切株に塗布」を考えているのだが・・・・。手っ取り早くは農道の奥に「丸坊主で数m高さで切断したエノキ」が2本ある。そこにトラッブはどうかな・・・・。
【バタフライガーデン“蝶狂人”ものがたり】 ガーデニングに完成はなく生涯続く造園作業
 
玄関先の花壇(13.10.17   南西の目隠し(13.10.17
 玄関花壇のエクステリアを考えたい。ガーデニングが出来ない厳寒期に「蝶狂人」の一枚板看板を製作する予定だ。     庭の南西部コニファーの生育が好ましくない。ビニールハウス前に白石囲みの盛土を作った。ブッドレアフラワーパワーを植える予定だ。
 
菜園と農道(13.10.17   テラスから見る菜園(13.10.03
 菜園での野菜づくりは隣のビニールハウスで行い、裏庭は古くなったプレハブが隠れるほどの背丈があるもので花畑として生まれ変わる。     テラスの丸テーブルでは表の庭を眺め寛げる。北側の解放部からは浅間山系が望める。目線を下げれば菜園から代わった花壇を見渡せる。