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千曲川は川上村にある標高2475mの甲武信ケ岳山腹を水源域に、やがて信濃川と名を変え日本海に流れ込む全長367kmにおよぶ日本一長い大河です。子供の頃、片道二里半の道を歩いて上田橋まで大水を見に行ったことがあります。濁流が逆巻いていろいろな物を押し流し、今にも橋桁を超えるのではないかと思うほどに増水し見ていると足がすくみました。そのとき受けた川の大きさと畏れは忘れることができません。時が経て「川」というものが妙に気になってきました。川を覗いていると、川の始まりはどうなっているのだろうか、どんなところをどんな風に流れて海にたどり着くのだろうか、子供のような好奇心が募ってきました。川は生き物すべての基本であることも自然に判ってきました。そして源流域から河口まで、川の両岸を可能な限り徒歩で、時には少しずくをやんで車で巡ってみました。気になった処へは何度となく足を運びました。川の表情に限らず万象ことごとく定まることがありません。その折々に写した写真を多くの皆様にご覧頂きたく、テーマを決め写真展を重ねていければと念願しております。 |