刈田岳(宮城県蔵王町) ; 刈田峠から刈田岳へ

− 2001.8.19 (日) 快晴 −

 10時30分に家を出て、蔵王に向かいました。今日は山歩きでなく刈田峠でアサギマダラとキベリタテハ、高層湿原でイワショウブを撮影するのが目的です。
 厚い雲が覆い、所々に青空というのが平野部の空模様です。この雲は、昼前には必ず消えると確信していました。蔵王エコーラインの昇りは、日曜ということなので観光車両で混んでいました。
 12時少し前に刈田峠に着きました。案の定、頭上には真っ青な青空が広がり、平野部の雲は素晴らしい雲海になっていました。
高層湿原に咲くイワショウブ(ユリ科) 人懐っこいキベリタテハ(タテハチョウ科)
 刈田峠から10分足らずの高層湿原、イワショウブが咲いていました。7月30日に来た時は、キンコウカ一色でした。キンコウカは花後の花柱だけ、その間に白く可愛らしい白花が咲いていました。それが、イワショウブです。
 イワショウブを眺めながら昼食をとっていると、小さな山ウサギが躊躇することなく、数10cm脇を駆け抜けて行きました。あまりにも突然なことなので、カメラを向ける時間がありませんでした。食事を終えて立ち上がるとキベリタテハが舞い寄り友人のズボンに止まりました。この時期、南蔵王縦走路で多く見かける蝶です。この後、もう一回りして刈田峠に戻りました。
 刈田峠から刈田岳まで一直線にのびる蔵王縦走路、標識によると区間距離500mとありますが・・・・。もっと、ありそうな気がします。時間に余裕があったので、刈田岳まで往復することにしました。
 刈田岳に向かう途中に、花の乱れ咲く場所がありました。そこから登って来た方向を振り返ると、先ほどイワショウブを撮影した前山手前に広がる高層湿原が一望(黄緑の部分、濃い部分は樹氷で知られるアオモリトドマツの樹林帯、なだらかなピークが屏風岳です)できます。
刈田峠から刈田岳に続く蔵王連峰縦走路 イワショウブが咲く高層湿原を見下ろす
 観光車両で渋滞する蔵王ハイラインを何回も横切ります。途絶えることのない自動車のエンジン音、標高1700mを超える奥羽山脈の山歩きとは思えません。車を止めた刈田峠に戻り、もう一度アサギマダラの撮影をしました。個体数が少なくガッカリしていましたが、木間を分け入ってみるとかなりの数に出合いました。
 そこで撮影した写真、家に戻って拡大してみると、右下の個体に何やら文字が、移動性の蝶なので調査のために付けたマーキングが写っていたのです。葉に隠れ、完全には判読できませんが、前羽には「○おう8/15」(ざおう8/15でしょうか?)、後羽には「いちみ83」と記されています。この個体、随分傷んでいました。果たして、これから何処まで南下できるでしょうか?
 
観光車両で大渋滞 マーキング付きのアサギマダラ
追伸
既報(7/24)でも記載しましたが、今日はトラちゃん(雄猫)の2周忌です。山から戻り、墓石に花と大好きだったパン(ミミちゃんと同じ嗜好です)をあげ元気だった頃を思い出しました。亡くなった当日は、朝までそばに居てやりました。そして、悲しさを紛らわすかのように釜房山に登りました。山歩きをしながら、いろいろと思い出し涙が出て止まりませんでした。もっとキチンと診断してくれる獣医さんに診せたらきっと死ぬことはなかったでしょう。今のシロちゃんも同じ病気ですが、約2年も通院するものの元気です。