篭の登山(長野県東部町) ; カモシカとの出会い

− 2001.9.16 (日) 晴れ −

 上信越高原国立公園、長野県東部町と群馬県嬬恋村の県境、昨日散策した池の平湿原の北東に位置する篭の登山は、主峰の東篭の登山(2228m)を中心に、西篭の登山(2212m)と水の塔山(2202m)の3峰で形成されています。
 篭の登山の北北東に湯ノ丸山(2099m)と烏帽子岳(2066m)が連なり、南南東に高峰山(2091m)、その先に浅間山(2542m)とが縦列連峰をなしています。
 高峰山の北東山麓に広がる高峰高原ではニッコウキスケ、池の平ではアヤメ・マツムシソウ・コマクサ、湯ノ丸山の東山麓ではレンゲツツジが群生しています。 
登山道周辺のカラマツ林(天然) 兄と、その先を行く妻
 篭の登山の登山口は、昨日高山植物を散策した池の平にあります。宿泊した休暇村鹿沢高原を9時過ぎにチェックアウト、9時半前に池の平湿原駐車場に着きました。
 天然のカラマツ林を抜ける登山道は、すでに標高2000m地帯です。カラマツ林の中を時折霧が流れ、幻想的な空間を見ることができました。
 今年の5月に甲武信ケ岳に登った兄が付き合ってくれました。昨夜の会食で飲み過ぎたのか、急坂を上る姿はバテバテです。それに比べ、長野に向かう前夜、右足にまな板を落とし足の痛い妻は元気に先頭を歩いています。
 生き残りのベニヒカゲの撮影、山頂付近で3回目撃しましたが、通過したので撮影はできませんでした。しかし「想い出の蝶」を目の辺りにし大感激でした。
 西篭の登山で昼食、南斜面でコマクサの名残花を見つけました。蔵王熊野岳のコマクサはピンクでしたが、当地のコマクサは名残花のためか赤味が強いようです。
東篭の登山(右写真手前ピークより) 西篭の登山(ピークの先、霧の中)
 宮城県には2000mを超える山がないので、心ゆくまで2000m地帯の居心地を満喫しました。水の塔山まで行く予定でしたが、兄の疲れと妻の右足打撲を考え思い留まりました。
 東篭の登山を後に下山を始めたら、山頂東斜面でカモシカ(左下写真)を見つけました。登山道から10mも離れていません。草を食べ、さほど警戒する様子もなく、いろんなポーズをとってくれました。初めての遭遇なので感動し、ベニヒカゲの撮影が出来なかった傷心を癒してくれました。
 池の平登山口に戻ったのは午後14時、約4時間半の山歩きで、万歩計は5800歩でした。ちなみにコースタイム(休憩除く)は、池の平登山口(40分)東篭の登山(20分)西篭の登山(20分)東篭の登山(30分)池の平登山口です。池の平湿原めぐりに三方ケ峰(2040m)と併せると丁度1日コースになります。
 
カモシカ(東篭の登山、山頂直下で) 湯道の道標「百体観音」の新張一番観音
 長野県東部町祢津から地蔵峠を越え旧鹿沢温泉までの約12km、今は舗装されていますが昔は峠道で温泉湯治客の道標として百体観音が築かれました。