北泉ケ岳(宮城県大和町) ; 冬支度が始まった山

− 2001.11.05 (月) 晴れ −

 東西南北の4方向に尾根を連ねる船形連峰、その東尾根に位置する北泉ケ岳は、全山がブナの原生林に覆われた三角形の山です。この山は北に向かって長い稜線をのばし、その先端部(大倉山)は材木岩という柱状節理の岩壁になっています。

 泉ケ岳から北泉ケ岳(1253m)に続く稜線の東側は、大規模の滑落崖になっています。その堆積物が谷を埋め、桑沼3湖(鈴沼、桑沼、ハナス沼)が出来たそうです。これら3湖は、地下の伏流水でつながっているそうです。

 
桑沼遊歩道 桑沼
 桑沼から登るコースは荒れているため、泉ケ岳(1172m)経由が紹介されています。今日は、その桑沼からのコースで登ることにしました。岩沼を8時50分に出発し、根白石から泉ケ岳を回り込み桑沼に着いたのは10時15分でした。

 桑沼は整備された桑沼遊歩道で一周できます。桑沼(標高780m)の南端部にある登山口から大倉尾根(1150m)まで、滑落崖を一気に登る登山道は傾斜角45度でロープ頼りの1時間です。

 急坂の踊り場で休憩、眼下に桑沼、遙か彼方には栗駒山が見えます。一昨日、昨日の夜間の雨は、奥羽山脈では雪になったようです。栗駒山の頂は白く、初冠雪でしょうか。

 大倉尾根に出ると登山道は勾配を感じさせない緩やかさで、落ち葉を踏みしめ気分爽快です。少し怖かったのは登山道の左手が急峻な滑落崖になっていることです。反対側(右手)はブナの原生林で平坦地です。

 緩やかな尾根道も登り勾配を感じると、北泉ケ岳の山頂は間近です。所々に昨夜の雪が残っていました。山頂は丈の低いブナやナナカマド、ドウダンなどに囲まれた狭い裸地です。残念なことに、展望は北側だけです。
 
45度の急坂路 稜線登山道から初冠雪の栗駒山を眺める
 下山は、大倉尾根の先端部まで緩やかな尾根道を下り、大倉山の展望台(この先が材木岩)経由で林道に降り桑沼に戻りました。このコースは荒れていると書かれていましたが、少し前にササを刈り取ったようでとても整備されていました。
 
稜線の登山道 北泉ケ岳の山頂
 桑沼(10:15)−大倉尾根合流点(11:45)−北泉ケ岳(12:20)、万歩計のカウンタは3600歩でした。

 下山は、北泉ケ岳(13:10)−三峰山分岐点(13:20)−大倉尾根合流点(13:30)−大倉山(13:50)−林道(14:25)−桑沼(14:35)、4時間半の山歩き、万歩計のカウンタは11800歩でした。

 山頂で10分ぐらい先に下山し、桑沼コース(往復)を選ばれたご夫婦と登山口でバッタリ会いました。と言うことは、危険な45度の急坂コースを降りるより遠回りでも尾根下りの方が時間的には早かったようです。

 ブナの原生林を眺め、急峻な斜面登りあり、なだらかな尾根歩きあり、とても楽しい山歩きが出来ました。このコースは(下草の生える時期を除き)とても整備されており楽しい山歩きが出来ます。