空模様が怪しいので、阿武隈山地の古霊山に行く予定を変更し、仙台市郊外(東北自動車道の仙台宮城IC西)の蕃山(356m)に決めました。
県道仙台−村田線を通るたびに、登山口を眺めても登りに来ようという気になりませんでした。訳は、山裾の宅地開発が進み面白みに欠ける山だと思い込んでいたからでしょう。
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大梅寺境内にある大梅寺コース登山口 |
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登山道脇の石仏 |
岩沼を出たのは10時過ぎです。市内外れにさしかかるとフロントガラスに小粒の水が、上空の雪雲からのものでしょう。蕃山大梅寺コース登山口には30分ほどで着きました。
大梅寺に続く石段を登り詰めると、左手に登山道の入口があります。ロープにつかまり急坂を登り切ると、大梅寺裏山の尾根にでます。最盛期を過ぎたとはいえ、ブナ林の紅葉は鮮やかで綺麗でした。
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紅葉も最盛期を過ぎたブナ林 |
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蕃山開山堂手前から眺める太白山 |
葉の落ちた木間から、右に権現森、左に太白山が見え隠れする程度で、登山道での眺望は望めませんでした。しかし、蕃山開山堂の手前わずかな範囲で太白山の全貌と名取市から太平洋を見ることができました。
開山堂を回り込むと西風蕃山に続く道があります。ところで「西風」を「ならえ」と読めましたか・・・・。 西風蕃山の手前で、最年長80歳の方を含む100人程度のグループと出会いました。脇道に避け道を譲ったのですが、年輩の方ばかりなので随分と待ちました。皆さん方、とても生き生きした顔をしておられました。
西風蕃山に「三角標」がありました、注意しないと通過してしまいます。電波塔で折り返し、北側の見晴らしが良い送電線の下で昼食をとりました。雲が上空を覆い雨が落ちてきたので早々に食事を済ませ開山堂まで早足で戻りました。
100人グループの方々が開山堂を後に下山するところでした。狭い道なので追い越すことができません。雨が落ちてくるのに渋滞を避けるべく、開山堂で30分の調整休憩をとりました。それでも、登山口手前700m地点で追いつきました。
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雲居禅師を祀る蕃山開山堂 |
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見過ごしてしまう登山道脇の西風蕃山 |
自然がこんなに残っているとは思ってもいませんでした。適度な坂道に、紅葉の美しさが加わり蕃山が好きになりました。思いもよらぬ3時間強の楽しい山歩き、万歩計のカウンタは10200歩になっていました。
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往路;大梅寺10:50(1860m)11:55蕃山開山堂12:00(730m)12:15送電線(330m)12:25西風蕃山復路;西風蕃山12:25−12:35送電線13:00-13:05蕃山開山堂13:35−14:15大梅寺 |
臨済宗大梅寺は、松島の瑞巌寺を退山した雲居国師(1582-1659)が此所の白鹿堂跡に来て庵を結び終焉の地に定めた寺で、慶安3年(1650)に創建された禅宗の古道場である(登山口の説明版)
また、山と渓谷社「宮城の山」には、「昔、弘法大師がこの山を霊場にしようとしたが、天狗の群れに邪魔されて果たせず高野山に去った。後に瑞巌寺の雲居禅師が大梅寺を建てようとした際、やはり天狗どもに邪魔されたという。この時は、磐司・磐三郎兄弟が天狗を追い払ったとか。そして、蕃山の頂上に開山堂が建てられ、雲居禅師を中央に左右には弓矢を手にした磐司・磐三郎兄弟の木造3体が祀られたという」と紹介されています。
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