鹿曲川氷柱 (長野県佐久市) 史跡が創る氷の芸術
 2013.02.26 (火) 快晴
 
 我家から里に下りると、そこは千曲川の左岸である。そこには蓼科山を源とする鹿曲川が流れ込む。

 鹿曲川は信濃川水系の一級河川であり、上流に20km強遡った所に史跡がある。
 
五郎兵衛用水跡(鹿曲川宮平橋より撮影) 細小路川(右)が流れ込む
 五郎兵衛用水路にはいくつもの堀貫がある。取入口から600m程に最初の堀貫(片倉隧道)がある。

 そこから浸み出し片倉山斜面から鹿曲川に湧き出る。これが氷結し氷柱群を創り出している。
 
左岸の土手から眺める自然の造形美「氷柱群」(数百メートル)
 昼食を済ませてからの撮影のため西日が当たり氷柱(つらら)が溶け川面に音をたてて崩れ落ちる。

 日が当たりキラキラと輝き朝方とは異なる光景だ。実は昼前のニュースで初めて知った風物詩だ。

 明日から2月一杯は天気が崩れるというので今シーズンの創作美を撮り逃すのもと出張った訳だ。
氷柱群の川下端
 ゴム長に履き替えたので浅瀬に立ち鹿曲川全幅を入れ撮影した。この辺りまで来ると一級河川も幅が狭い。地図ではちょうど川幅が狭くなっているところだ。
 「つららのカーテン」に感動し夢中でシャッターを切った。

 もう少し時間を遅らせ夕陽の状態で撮影したら面白い写真が撮れたかと思う。

 昼前のテレビで紹介されたのは朝方の撮影で氷での反射が少なく透き通った感じになっていた。それはそれ、これはこれでいい。
氷柱群の川上端
 これだけ浸み出し氷結すれば崩れるのは必至。当時も崩れたとの記録があるようだ。

 詳しくは小画像をクリックしご覧ください。
 
氷柱の先端が水面に届いている 画像クリックで拡大
 氷結してない地肌を湧水が噴出している。こりゃだいぶ漏れ出しているようだ。

 夜、ライトアップして撮影してみたくなった。
 
画像クリックで拡大 氷柱の付け根(浸み出している部分)
 この用水の先には「五郎兵衛米」というブランド米で知られる五郎兵衛新田という稲作地帯がある。千曲川沿いだが河岸段丘の上になるのでわざわざ用水路をひく必要があったわけだ。
 川の浸食で出来たのではなく浸み込んだ水で地盤が緩み崩落して出来たようだ。

 取入口に「跡」という史跡説明があったが、取水部の水路はコンクリートできちんと出来ていた。

 しかし「堀口」部から水漏れしているのは何故・・・・。実際には使われていないのだろうか?
自然の造形美より水漏れが心配になってきた
 氷柱の高さは、どれくらい・・・・現地で目測もしなかったので見当もつかない。

 記憶を紐解くと・・・・4~5mあっただろうか。川幅と家の横の道幅から類推してみた。

 じっとカメラを構え、われ落ちる氷塊が水しぶきを上げる。そんなチャンスを狙ったがイマイチ。
氷柱の塊が最も成長したもの
 大きく引き伸ばして額入れで飾りたくなった。上から4番目もしくはこの絵が気に入っている。

 いいものを見た。もうじき3月になる。暖冬といわれた冬も峠を越えるのだろう。

 今年は登山を含めた小遠征を計画している。初撮影の蝶・・・・いくつ加算できるかな。
流れ落ちる氷柱群
 「氷のカーテン」と地元では呼ばれている。つららが並び「氷のすだれ」になっている。撮影中は私一人だったが引き上げるときには数台の車が止まっていた。 
 さて話は変わるが、通信環境が「フレッツ光」に変更になったのは2月18日だったが「FTPパスワード」の控えを紛失し再設定に手間取り月末を迎えようとしている。月内に何とかしたいものだ。