渡良瀬渓谷 晩秋の紅葉と渓谷鉄道
2013.11.15 (金) 曇/雨
 今回の仙台出張における「旅の未知草」は、殆ど深夜に通過する国道122号線(東国文化歴史街道/銅街道)を約7時間(大間々-足尾/約37km、40分程度)かけ4日前に購入した「Canon EOS 60D」の試写紀行を計画した。
 4時半に家を出た。2時間で大間々駅に着いた。天気予報は雨、行程表を参考に臨機応変に行動。
 グーグルマップのストリートビューは撮影ポイントチェックに非常に援かり殆どロス無しだ。
 
今春に引退した「わ89-100形 ; 101 こうしん号」は大間々駅に展示 到着時に日の出が見れた
 
高津戸峡(高津戸橋より) 渡良瀬川高津戸峡(はねたき橋より)
 
わたらせ渓谷鉄道の操車場は大間々駅にある トロッコ列車が待機していた
 
 大間々発下り、最初の駅は「貴船神社」がある上神梅(かみかんばい)駅だ。
 駅舎・ホームが有文財に登録されている。菊花に水くれをしていたご婦人はボランティア駅長さん?
 
上神梅駅の駅舎 「わ89-310形 ; 312 あかがねⅡ号」
 足尾銅山のために敷設された鉄道だけあって「駅舎」も風情がある。乗客は女子高生?・・・・間藤駅発上り2番列車、上神梅駅発7:34発桐生駅行、時刻通りだ。
 上神梅駅の次は本宿(もとじゅく)駅だ。この辺りは古路瀬渓谷といって紅葉の名所でもある。
 上流に550mほどの地点に撮影好ポイントがあるが川床に下りるか左岸からでないと撮影不可だ。
 
古路瀬渓谷(本宿駅周辺から上流わずか) 旧道の橋がポイント
 
「わ89-300形 ; 302 わたらせ号」 水沼駅は温泉も併設され関東駅百選に選ばれている
 水沼駅の入口に「寒桜」が咲いていた。紅葉シーズンの撮影紀行もいいが、わたらせ渓谷鉄道の沿線には桜の名所が連なっている。列車が通り過ぎる際に桜吹雪舞う。そんな新緑の撮影紀行を来年計画してみたいものだ。
 ところで、「Canon EOS 60D」の試写は雨天を想定し大口径レンズ(TAMRON A09 28-75mm 1:2.8 MACRO)を装着し事前にプログラム設定を済ませておいた。主に列車撮影に用いた。
 グーグルマップのストリートビューでチェックした「小黒川橋梁」も絵になりそうだ。
 一応候補にしたものの花輪駅を通過し「ひがせ橋」からの撮影した。拡大してみたが車両Noは不確か。
 
「わ89-310形 ; 314 あかがねⅢ号」(多分) 小黒川橋梁
 花輪の名誉市民、石原和三郎は作詞家で「兎と亀」で知られる。メロディラインがR122水沼にある。
 今泉嘉一郎は「日本の近代製鉄の父」と呼ばれ日本鋼管㈱の創立者。
 
旧花輪小学校記念館   街道筋一の賑わいを見せたであろう花輪宿
 わたらせ渓谷鉄道のビューポイントは「第一渡良瀬川橋梁」「第二渡良瀬川橋梁」「まつしま橋上」を挙げることが出来る。いよいよ、そのチャンスをモノに出来るか・・・・雨は本降り、傘を差し2台のカメラ操作、落ち着け!
 まつしま橋からのわたらせ渓谷鉄道の撮影は定番だ。
 計画では足尾駅で撮影後、小中(こなか)駅まで戻ることになっていたが下り列車が撮影出来た。
 
「わ89-310形 ; 314 たかつど号」(小中駅近くの松島橋)
 
 終着駅「間藤」まで行くと、上りはバックする体制になる。沢入(そうり)駅で面白いことが分かった。
 2両編成で下り先頭は「たかつど号」上り先頭は「わたらせⅡ号」になる。
 
「わ89-310形 ; 311 たかつど号」 「わ89-310形 ; 313 わたらせⅡ号」
 いよいよメイン・イベント「トロッコ列車」の撮影だ。沢入駅を通過し渡良瀬川岸まで降りる。草木ダム最上流の沢入発電所の川上側で陣取る。橋梁の角度がキツイ、発電所の川下だと距離が遠くなる。
 最徐行という大サービスだ。撮影を終えたら、即「追っかけ」開始。
 沢入駅先の踏切(前掲載)も通過し彼方に後姿が見えた。追っかけてもチャンスはあるかな・・・・。
 
第一渡良瀬川橋梁 WKT-551形(前車両)+WKT-511(後車両)連結編成 「トロッコわっしー1号」
 第二渡良瀬川橋梁で待ち伏せ、傘を持ち2台のカメラ操作。フォーカス切り替えボタンがマニュアルに変っていた・・・・全滅だ!
 通洞駅手前の通洞変電所付近の好ポイントで追いつき撮影。
 
通洞変電所向かい   通過した後姿をR122号をかろうじて撮影(銀山平入口)
 何故オートフォーカスからマニュアルフォーカスに切り替わっていたのか不明だ。シャーターを切る際にフォーカスが合わなく傘も差していたので修正出来なくカメラも持ち替えられなかった。
 更に追跡、足尾市街地を抜け掛水倶楽部前の踏切から足尾駅構内に到着するところを撮影した。
 第一渡良瀬川橋梁撮影ポイントから12.4km、トロッコ列車は如何にスロー走行かが分かる。
 
トロッコ列車の終着駅の足尾駅構内 「わ89-310形 ; 313 わたらせⅡ号」
 間藤(まとう)駅手前に第一松木川橋梁がある。撮影ポイントに挙げていたが雨も降っていることなので足尾駅までの区間での撮影に留めた。
 第二渡良瀬川橋梁での撮影が失敗に終えているので「トロッコわたらせ渓谷3号」の撮影にと戻った。
 普通列車を撮影してから車中で妻が作った稲荷寿司で昼食にしだ。
 
「わ89-310形 ; 312 あかがねⅡ号」
 山の谷筋にガスが漂い幻想的な背景で「雨でなければ・・・・」という絵になった。カッパとゴム長も持参したが使うことは無かった。
 トロッコわっしー1号の撮影に失敗した第二渡良瀬川橋梁は紅葉も素晴らしい最高の撮影ポイントだ。わっしー号は一日2便だが15時半まで待つと仙台着が22時近くなる。
 足尾駅からの折り返しは「わっしー2号」に名称変更される。
 機回し不要のため連結状態から下り列車と上り列車は同じに見える。
 
第二渡良瀬川橋梁 WKT-551形(後車両)+WKT-511(前車両)連結編成 「トロッコわっしー2号」
 「トロッコわっしー2号」の通過から40分すれば「トロッコわたらせ渓谷3号」が通過する。撮影結果をモニターでチェックしていれば待ち人も長くは感じない。
 わっしー号は橋梁通過時に止まるのではと思うほどの徐行サービス。
 一方、わたらせ渓谷号はスピードダウンすることなく通過してしまった。パワーの違いなのかな?
 
第二渡良瀬川橋梁 DE10.形(DE101537)+5010(客車)連結編成 「トロッコわたらせ渓谷3号」
 市街地の旧道を走らずR122号で足尾駅に向かい停車車両を撮影してから仙台に向かう予定にした。
 足尾駅に着いたら未着だった。「あかがねⅢ号」の運転手さんにお願いしてホームで撮影した。
 
足尾駅に到着する「トロッコわたらせ渓谷3号」 「わ89-310形 ; 314 あかがねⅢ号」
 雨降りになったが、しっとりした写真が撮れ満足感から足取りも軽く仙台まで順調に走行した。途中から雲の切れ間から青空が除いた。
 帰路、いつもは長く感じた足尾超えも、この闇の向こうにはこんな風景があった。そう思いながら坂道を下ったので何時になく短く感じた。家に着いたのも「0時半前」と40分強短縮された。