-秋のドライブ 兼 芭蕉の碑撮り-
吹割渓 日本ロマンチック街道
(群馬県沼田市)
2017.09.09(土) 晴
 妻から「何処かへ行こう!」と言われ、「吹割渓・吹割瀑&ロックハート城」そして「群馬山間部の芭蕉句碑」と、昼は「群馬の黒豚トンカツ」(日本ロマンチック街道の沼田周辺のトンカツ店を思い出した)と決めた。家を8時過ぎに出て、地蔵峠(湯の丸)越えで嬬恋村に、その後は「日本ロマンチック街道」で「吹割渓・吹割瀑」(沼田)という「食秋ドライブ」の旅路記録です。
 大笹神社;群馬県嬬恋村
 右手に「境内を囲む石柱」を見て「あれっ、ここだった」と急停車。天気が良くナビの画面が見にくく通過するところだった。グーグルで事前確認していたので記憶がブレーキペタルを踏んだ。もしかしたら「太陽フレア」(9/6発生→9/8地球到達→9/10地磁気影響)の影響でGPSが狂ったのかな?
 
 句碑を撮影していると、同世代のご婦人が「何処から来られたの?」と声を掛けてきた。句碑についていろいろお話(群馬は其の數第2位、山間部のも多く文化が広範囲という特徴等)をした。句碑01、「ひばりなく中の拍子や雉子の聲」(ひばりなく なかのひょうしや きこのこえ)/(猿蓑)、元禄2年春あるいは元禄3年説もあり、手持ち芭蕉全句集では後者としている。→句碑「雲雀啼なかの拍子やきじりの声」(建立;1853)。→句碑説明板
 ロックハート城;群馬県高山村
 
 「日本ロマンチック街道」は、篠ノ井に居た頃の仙台出張で金精峠越えの際に何度も通っている。その時から気になっていた建物だ。「ロックハート城は岩の城」と思っていたが、入ってみて「恋人の聖地」(ハートマークが鍵で囲まれている紋章)だと大きな勘違いと分かった。「恋人の聖地」だけあって結婚式も出来るようだ。この日もお城の前で記念撮影が行われていた。若いカップルが多い中(・・・・でない人たちも居た)、もしかしたら「最年長夫婦・・・・だよね“古希”だもの」。
 
 石細工のアクセサリー等のお店が並び「閑村のテーマパーク」(石材会社が運営)とは思えない雰囲気でした。「ロックハート」は若いカップル向き・・・・古希を迎える我ら夫婦には“ロックハート”なんて要らないと思うが妻はどうだろうか?→「要らぬロックハートを許す古希夫婦」/「要らぬ鍵心を許す古希夫婦」(川柳)
 
 広場では結婚式の撮影、入園料1000円×2名を支払っているので邪魔にならない程度で見学をしました。庭園は改修中なので閉鎖、芸能人たちのサインルームや石ころ芸術、売店コーナーはゆっくり見学した。滞在時間は小1時間、せっかちにとっては長居でした。
 
 「ロックハート城」(復元1993年)の中も見学できるはずですが、入り難かったので辞めておきました。現役の「プジョー201」(1931年)と故ダイアナ妃御料車「ロールスロイス・シルバースパー」(1988年)がお城の脇の駐車場に並んでいました。後者は賓客や結婚式のカップルが乗るようです。
 平等寺;群馬県沼田市
 
 句碑02「八九間空で雨ふるやなぎかな」(はちくかん そらであめふる やなぎかな)/(花はさくら)元禄7年。→句碑「八九間空で雨ふる柳かな」(建立;1893)。撮影中、手を滑らせ「EOS KissX5」を落下し破損!
 神明社;群馬県沼田市
 
 句碑03「涼しさや直に野松の枝の形」(すずしさや すぐにのまつの えだのなり)/(笈日記)元禄7年。→句碑「凉しさや直くに野松の枝の形」(建立;1842)。
 
 目印の「某酒店」隣の土手上に石碑が、お店の戸を開け声を掛けた。お婆ちゃんと小さなお孫さんが案内、「どこかの先生が前に来て見て行ったからあれでいいと思う」とその石碑を指呼した。句碑04「梅か香にのつと日の出る山路哉」(うめがかに のっとひのでる やまじかな)/(笈日記)元禄7年。→句碑「同」(建立;1887.3)。
 待望のお昼;沼田の街外れ“日本ロマンチック街道”(R120
  「とんかつ」の看板はあるも、既に閉店してしまったお店がいくつもならんでいる。
 やっと街外れで
1軒見つけた。13時、旗は立っているが駐車場は空っぽ。不安になりエンジンをかけたままで、失礼だが店を覗きに、お客さんが一人いた。
 「とんかつにうるさい人どうぞ」というような下りが・・・・そんなお店を探していたのだ。

 「食秋やぐんま黒豚カツ定食」
→下五の字余り。芭蕉句にも下五の字余りが數句あります。
 吹割渓・吹割瀑;群馬県沼田市
 
 多分「吹割の滝」を見るのは3回目になると思う。(妻は初めてというが2回目のはず)今回のメインなので、「浮島」から対岸の遊歩道を下り「吹割大橋」から国道を戻り、「吹割渓」から「吹割瀑」と川縁の遊歩道を通り「浮島」から駐車場に戻る。フルコースは約1500mで初めて、逆コースだと対岸の遊歩道の急坂を登らねば・・・・。
対岸の遊歩道 最大の難所は急な鉄階段 露店
 遊歩道には、第1・第2・第3観瀑台とあるが、価値あるのは次の左画像のみである。遊歩道は「詩のこみち」(うたのこみち)と称され、「全国ふきわれ俳句大会」の優秀作品の句碑が並んでいる。
吹割の滝風ひやり蔦かずら(沼田市)40.2017.aut
 遊歩道より、「吹割の滝」を見下ろす「芭蕉句碑」との「細道や“一碑一会”の古希の旅」。遊歩道の足元より吹き上げてくる滝風に身心ともに「ヒヤリ」と汗がひく。「高所恐怖症」の私に、芭蕉句碑が大丈夫かいと「つたかづら」が手を振るようだ。「蔦」(蔦かずら;子季語)は、三秋の季語。
 
1観瀑台(Click 750×1000   遊歩道にある芭蕉句碑 
 句碑04「桟やいのちをからむつたかづら」(かけはしや いのちをからむ つたかづら)/(更級紀行)元禄元年。→句碑「桟やいのちをからむ蔦かつら」(建立;)。
 
 国道120号(日本ロマンチック街道)の「吹割大橋」の上流から「吹割渓」の左岸川縁に遊歩道がある。ここより上流方向へ、最初にあるのが「鱒飛の滝/ますとびのたき」、そして「般若岩」。「般若岩」周辺が「吹割渓」のビューポイント、數10mの奇岩が連なる岸壁群になっている。「吹割瀑」(吹割の滝/ふきわれのたき)、やはり上空からの眺めが「この滝」にはお似合いです。凝灰岩・花崗岩の川床、国の天然記念物に指定されている。
 往路を引き返し、18時前には帰宅しました。約250kmの秋季ドライブ、いろんなお土産を買ったので、来週の仙台出張での土産はなしにしましょう。