船形山(宮城県色麻町);船形十字連峰の盟主

− 2002.10.13 (日) 快晴 −

 船形山は、何時の日か登ってみたいと思っていた山の一つでした。それなのに、登山口まで時間がかかるので今日まで実現しませんでした。

 船形連峰は東西南北の4方向に尾根を連ねる十字連峰であり、東方に蛇ケ岳・三峰山・北泉ケ岳泉ケ岳、西方に仙台カゴ・最上カゴ・柴倉山・白森・長谷山・甑岳、南方に後白髪山・戸立山・寒風山、北方に荒神山・黒森へと達しています。

 交点で最高峰をなすのが船形山(1500m)で、山頂は南北に長く東西の斜面が切れ落ち、南のピークを舳先の峰、北のピークを艫ノ峰と呼ぶ正に舟形(船底)をした山です。
 
船形山の山容(色麻町より) 湯谷地(旧火口底であった湿原)
 5時過ぎに起床、6時に家を出ました。色麻町外れから岳山林道に入り、腹のすりそうなデコボコ道を12kmも走り登山口がある大滝キャンプ場に着いたのは8時20分でした。

 連休に宮城の名峰に登るハイカーの車で駐車場は満杯、林道脇にもズラリと並んでいました。船形山の魅力の一つであるブナの原生林も紅葉になり始めていました。
 
大滝キャンプ場
登山口
小野田コース
鏡ケ池分岐点
展望台
 
尾花沢コース
御来光岩分岐点
船形山
 
千畳敷
 
瓶石沢
 
登山口
 
8:30 9:15 9:45 10:10 10:20
11:00
11:20 12:05 13:15
色麻コース 升沢コース
美しいブナの原生林 北泉ケ岳(御来光岩直下より)
 登山口からブナの原生林に抱かれた登山道を登り始めてまもなく、目の前が開け船形山の稜線が見えてきます。湯谷地という標識があります。ここはモウセンゴケの群落などがある小湿原で、旧火口底だった場所とのことです。

 湯谷地を右に折れ、ブナの原生林をたどり鏡ガ池分岐を経て稜線上の御来光岩まで標高差300m、雨水でえぐられ岩が露出する歩きにくい道をいっきに直登します。振り返ると仙北平野上に広がる雲海が美しく、疲れを癒してくれました。
 
北のピーク艫ノ峰(船形山山頂より) 蔵王連峰と二口山塊(船形山山頂より)
 稜線の御来光岩から、栗駒山〜鳥海山〜月山を見渡す大パノラマは感動以外の何者でもありません。しばし堪能し、船底にあたる300mの稜線を南に向かうと船形山の山頂です。

 山頂には、70〜80人のハイカーが居ました。山頂は360度の眺望、奥羽山脈の蔵王連峰から栗駒山まで見渡せます。霞のような薄い雲海がコバルトブルーの秋空にとても映えていました。
 
船形山山頂(風衝草原から振り返る) 大滝キャンプ場登山口近くの鈴沼(ルリ沼)
 地図を車の中に忘れたので下山コースを誤ってしまいました。蛇ガ岳(1400m)経由を計画していたのに、沢下りの升沢コースで下山してしまいました。蛇ガ岳には湿原があります。この季節は高山植物も咲いていないので諦めもはやいです。

 大滝キャンプ場に戻ってから、片道300mの距離にある鈴沼に足をのばしました。紅葉になるとルリ色の沼とのコントラストがさぞかし美しいでしょう。

 念願の船形山、5時間の山歩き(万歩計のカウンタは12800歩)に満足し、大滝キャンプ場の湧き水をポリタンクに13時45分に家路に着きました。