芳ノ平(宮城県仙台市) ; 初めて見る擬鳳蝶

− 2003.8.13(水) 晴れ −

 梅雨明けは8月2日。梅雨が明けたというのに、8月になっての日照時間は平年の52%、今年の天候不順は半端でない。暑いと感じたのは1日程度、夜は半袖だと寒いくらいです。

 平野部は久しぶりの青空、奥羽山脈には雲がかかっていた。山歩きは辞めて、泉ケ岳の芳ノ平にキマダラモドキを撮りに行くことにした。
 
芳ノ平 駐車場脇のブナ林 芳ノ平 定義に抜ける林道
 お盆休みということもあり、茂庭から折立に抜ける道路は渋滞していた。愛子のコンビニでお弁当を買い、芳ノ平駐車場に着いたのは11時を回っていた。定義に抜ける林道は、昨日の雨で水溜りが残り泥濘になっていた。ブナ林の中、期待したキマダラモドキの姿はなく、いたって静か(笑)であった。

 休憩した林道脇にリョウブが花をつけ匂わせていた。ヒョウモンチョウが多く訪れている。何気なく見上げると、小さく可愛いアゲハが吸蜜している。見たことのない蝶である。芳ノ平で大学生の男の子がネットを振り回していた。展翅して科学館に売るバイトをしているとか・・・・彼に写真を見せたら「アゲハモドキ」だと教えてくれた。
 
リョウブの花で吸蜜するアゲハモドキ(擬鳳蝶) (アゲハモドキガ科)
 アゲハモドキは蝶でなく蛾である。ジャコウアゲハの擬態として知られている。ジャコウアゲハにオナガアゲハの赤紋を付けたような翅を持つが、触角の形と胴体の色合いを見ると正しく蛾そのものである。擬態とはいえ芸術的センスがある蛾である。

 メスアカミドリシジミをネットインさせた。クリーム色の紋が美しい♀である。これ以外には、ミズイロオナガシジミを捕獲した。一瞬、フジミドリシジミかと思いニッコリしたがぬか喜びであった。
 
松林には蝶はいません! なに撮ってるの?
 この二人、どう見ても5●歳とは思えない。なに撮っているの?と覗き込むしぐさ、けっしてピサの斜塔を真似しているわけではありません。構えたカメラも、ほぼ水平です。