冠着山(長野県坂井村) ; 姨捨伝説の山

− 2004.06.13(日) 晴れ −

 長野での梅雨入りは、例年の宮城より4〜5日早い6月6日でした。一昨日の11日は○○歳の誕生日、ずいぶん年を重ねたもんだと指折りを始めたもののバカらしくなり途中で止めました。

 雲の合間から青空が見えたので、9時30分に蝶のいる場所へと善光寺平を後にしました。果樹園の消毒が始まれば、山に囲まれた善光寺平は蝶が逃げ出す隙間もありません。人間にとっても決して良くないはずでしょう。
 
三峯山頂から眺める善光寺平 聖湖と三峯山(帰路撮影)
 国道18号を千曲市まで南下し、国道403号で千曲川を渡り千曲川展望所で善光寺平を蛇行する千曲川を眺め、姨捨の棚田を左に見過ごし聖高原へ。

 聖高原の聖湖畔に車を停め三峯山(みつみねさん;1131m)に登ってみました。登り約25分、結構急坂でした。長袖なのに少し寒さを感じました。
 
冠着山の山容(千曲川平和橋より) 冠着山の遊歩道
 折角の日曜日、このままドライブするのも惜しい気がしました。聖高原から林道(姨捨伝説の道)を走り一本松峠を越え四十八峠に向かう。左手に冠着山登山口の駐車場、そこに“山頂まで1200m、約25分”という標識がありました。

 善光寺平の南に雄姿をみせる冠着山(かむりきやま;1252m)は別名“姨捨山(おばすてやま)”といいます。深沢七郎の“楢山節考”で知られるようになりました。確か、子供の頃だったと思います。

 山頂は草刈りもしてない広場でした。南北と西に展望がきき、北は善光寺平、南は坂城方面、澄み切っていれば西に北アルプスが一望できます。
 
冠着山の山頂 冠着山頂から眺める善光寺平
冠着山伝説(山頂の方位盤の説明書)
 冠形の峰を大空に聳え立たせた美しい展望の山であり、別に姨捨山ともいう。山体は古い溶岩(第三紀の安山岩)が侵食し残された山、すなわち残丘である山の形が端正であり、また月の照る美しい山として古くから文学の山でもあった。
 神代の昔“天の岩戸”を背負って天翔けてきた“手力男命(たじからのおのみこと)”がこの美しい峰にひかれて、ここで一休みして冠を着けなおしたという伝説のある山、また“わが心なぐさめかねつさらしなやをばすて山につきをみて”の考子伝説の山でもある。
“更科や姨捨山の月ぞこれ 孟子” 山頂の石碑に刻まれていました
冠着山頂 南方の眺め 史跡 北国西街道(旧善光寺街道)
 1時間程で駐車場に戻り、四十八峠から麻績村へ。国道403号で聖高原に戻る途中、左手に“史跡 北国西街道(旧善光寺街道)”という標識があったので路肩に車を停め坂道を登ってみた。街道脇には歌碑(最近の作)が幾つも並んでいました。
 
田植えを終えた姨捨の棚田
 千曲川展望所を右折し姨捨の棚田に寄ってみました。田植えが終えたばかりです。十五夜が棚田に映る風景を何時か撮ってみたいです。