虫倉山(長野県中条村) ; 山姥伝説の里

− 2004.07.04(日) 晴れ −

 長野市の西隣、中条村にある信州百名山の一つ虫倉山(むしくらやま;1378m)に登りました。虫の倉というだけあって待望のウラゴマダラシジミを、不動滝上部で撮ることができました。

 家を9時過ぎに出て、約1時間で不動滝コースの登山口に着きました。林道“青木大田線”は左手が深い谷で所々で土砂崩れもあり、道を踏み外すとどうなるか・・・・肝を冷やす連続でした。
 
虫倉山の山容(6月20日撮影) 不動滝コースの登山口
 不動滝コースの登山口に、山頂まで2.1km、2時間という標識がありました。不動滝の右側にある登山口から不動滝上部に回り込んだとき、登山道の下草刈りを済ませた7〜8人の村人(私より一回りも年上の人ばかりです)に会いました。

 山頂まで作業をして下ってこられたということは、7時前には入山されたことでしょう。お疲れさまと言ってすれ違いました。
 
下草刈りが済んだばかりの登山道 信州百名山 虫倉山の山頂
 登山道、前半の1000mは始終急坂なジグザグで、日当たりの開けた場所では、きまってミドリシジミの仲間が縄張り争いをしていました。

 子一時間も急坂を登ったでしょうか東屋に着くと、木立の間から北アルプスが見えました。ここから山頂まではアップダウンの連続です。
 
善光寺平方向の眺め 戸隠連山方向の眺め
 山頂は360度の大パノラマです。キアゲハに混じって(ミヤマ)カラスアゲハが乱舞していました。感激したのは途中の沢で出会ったウラゴマダラシジミが山頂まで上がってきていたことでした。

 山頂の南側は崖になっています。樹木が生い茂っていたので怖さを感じなくロープの外側に回り昼食をとりました。高度恐怖症にしては大胆な行動でした。
 
北アルプスの鹿島槍ケ岳と五竜岳方向の眺め 南側は崖 眼下に点在する中条村の集落
 山頂で30分ほど眺望を楽しみ下山しました。登りに1時間40分、下山は1時間、万歩計のカウンタは6000歩でした。

 明日の5日は“トラ男ちゃん”の一周忌です。家の近くで交通事故死しました。お墓は宮城にあります。帰りを待ち続けていた母親の“パンダ”ちゃんの寂しい姿が記憶に残っています。その後に生まれた“ミミちゃん”と一緒に暑い暑いとのびています。

 来週の週末は仙台です。よって、次の山歩きは7月中旬、梅雨も明けるでしょう。東北信の蝶も41種になりました。ご覧ください。
 
■山姥伝説
 山姥って言うと、一般には旅人に宿を貸して悪事をはたらく妖怪だと思われとるが、おらとこの虫倉山の山姥さまはおおいに違うぞ。子どもをとってもかわいがる神さまでな、ほれ昔の男の子は、刈込んだ頭の後ろに毛を少し残しておったろう。
 それ、《しとしとぴっちゃん》の、子連れ狼の、大五郎のあたまを思い出してごらんな、ここらじゃ「ととっ毛」って呼んだがね。昔の男の子ときたらみんながあたくで、毎日川で泳いだり、木に登ったりしとってな、溺れたり、枝が折れて落っこちたりするのは日常茶飯事ってやつだった。
 だけどそんなときは山姥さまが「ととっ毛」をつかんでひっぱりあげてくれるもんで、いのちだけは助かるのさ。ほんと、ありがたい山姥さまなんだけど、いまの子は川や山で遊ばなくなっちまって、さびしいね、きっと。(中条村ホームページより転載)