旭山(長野県長野市) ; 戦国時代の朝日山城跡

− 2005.07.02(土) 晴れ −

 空梅雨で水不足、稲作や野菜栽培に被害が出ているようです。そんな中、一昨日辺りは西日本では梅雨前線に集中豪雨が重なり水害、長野でも大町方面では昨夜大雨洪水注意報が出ました。そして今日は、周辺と異なり長野県、それも北信だけに晴れマークがつきました。
里島発電所脇の登山口 裾花川に面した崖を横切る登山道
 信州の里山は急峻な斜面が多く水害が発生しやすい地形になっています。危険地帯を避け、県庁裏の“旭山(あさひやま;785m)”に登ることにしました。裾花川に面した里島発電所に10時少し前に着きました。
通行禁止区間の登山道は荒れ放題 安茂里口からの遊歩道は整備されている
 発電所の敷地内は下草が刈られとても整備された遊歩道でした。15分ほど行くと、裾花川に切れ落ちる絶壁を横切ります。かつて旭山観音があった場所です。鉄柵があるものの腐食して宙吊り状態です。滑落事故が多かったことからか、現在は観音様も引越しています。
旭山山頂は朝日山城の本丸跡 山頂の東にある展望台 柵の先は急斜面
 危険箇所を通り過ぎているのに、旧旭山観音の先で通行禁止になっていました。後は自己責任で“何があっても知らん”との標識がありました。登る人もいないのか登山道は倒木が多く荒れていました。
展望台から眺める長野市街地 県庁近くの住宅街から見た山容
 旭山(古くは朝日山)は、約1000万年前に活動した海底火山の噴出物である裾花凝灰岩層から成っています。中腹に旭山観音、山頂に山城跡があります。山頂の東にある展望台からは長野市街地が見渡せます。
 山頂にある朝日山城は、戦国時代には武田方の居城であったが、上杉方によって一旦破壊され弘治4年(1558年)に謙信公によって再興されたと言われる。その本丸跡は東西36メートル、南北30メートルである。
キアゲハ ミズイロオナガシジミ
 里島発電所10:00→旧旭山観音11:20→旭山山頂11:00→展望台11:15(昼食)11:55→里島発電所12:55。東から登り始め、北斜面を西側に回り込み登頂するという半周コースで往復約3時間の里山歩きになりました。
 県庁の裏山、かつては長野市民の里山として親しまれたのに、今は“荒れ放題”のため自然に戻るのもそう先ではなさそうです。それから“通行禁止”は、本来、登山口に表示すべきものだと思います。それに危険箇所を通り過ぎてからでは無意味です。