懐古園(長野県小諸市) ; 千曲川旅情のうた

− 2005.07.03(日) 晴れ −

 小諸厚生総合病院に入院している兄を見舞う前に“懐古園”に寄ってみました。今にも雨が降り出しそうで風も強く肌寒い陽気でした。
三の門(外側) 三の門(内側)
 一目で定年退職後の夫婦旅と見て取れる二人連れが多く“懐古園”ってそんな意味があったのかと疑ってしまうほどでした。
紅葉谷に架かる黒門橋 桜の名所 馬場
 小諸城は千曲川の河岸段丘の縁に築かれています。城下町よりも低い位置にあることから“穴城”と呼ばれ全国的に珍しいものです。
小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ
緑なすハコベは萌えず 若草の籍くによしなし
しろがねの衾の岡辺 日に溶けて淡雪流る
あたたかき光はあれど 野に満つる香りも知らず
浅くのみ春は霞みて 麦の色はつかに青し
旅人の群はいつか 畠中の道を急ぎぬ
暮れ行けば浅間も見えず  歌哀し佐久の草笛
千曲川いざよふ波の 岸近き宿にのぼりつ
濁り酒濁れる飲みて 草枕しばし慰む
島崎藤村詩碑
 懐古園と言ったら、まず島崎藤村を思い浮かべます。また、今日は入園しませんでしたが小諸動物園も子供の頃の思い出の一つです。
水の手展望台 富士見台展望台
 懐古園には二つの展望台があります。水の手展望台からは大きく蛇行する千曲川を見下ろせます。また、富士見台展望台は名前の通り富士山が見えるのでしょうか?
水の手展望台からの眺め 千曲川(左が上流方向、右が下流方向)
 動物園に続く吊橋は鉄製になっていました。記憶によれば昔は木橋だったようです。散策するだけなら入園料は300円、いくつかの施設を見て回るなら500円、駐車料金も500円、少し高い気がしましたが広大な公園はとても綺麗に整備されていました。
天守台
 雨が降り出さないうちに懐古園を見てしまおうと昼食は後回し、そんなことで空腹を満たしたのは15時を回ってしまいました。空っぽの胃にざるそばの大盛りが一気に流れ込んだので、胃がびっくりし少し気分が悪くなりました。