蝶狂人の晩夏 End of summer 2014
− 8月 −
 7月末で今シーズンの飛来75種を数えた。8月は新たな種の飛来というより、7月後半からの「第2化」の観察の継続になる。
   今シーズのツマグロヒョウモンの飛来はオスになった。(過去はメス先行であった)
 右前翅の縁が損傷していたがうまく隠すことが出来た。
(76) タテハチョウ科 ツマグロヒョウモン(♂) タテハチョウ亜科14.08.01
 今シーズンは幾度も顔を見せてくれるミヤマシジミ。
 このオスは第2化で7月29日からコマツナギ周辺に陣取りメスの飛来を辛抱強く待っている。
 
再掲載(30) シジミチョウ科 ミヤマシジミ ヒメシジミ亜科14.08.02
   右前翅を大きく損傷し駐車場でバタバタと磨いていた。
 例年は8月後半から9月前半に飛来し地面で吸水する。
 これから飛来する蝶なので焦って撮影することもないだろう。
 
(77) シジミチョウ科 ウラギンシジミ(♂) ウラギンシジミ亜科14.07.11
 一つ前のミヤマシジミに続き、最初の頃はコマツナギで吸蜜しながらメスを待っていた。
 なかなか現れないので戦法を変えたのかコマツナギを外し少し離れたところから見張るようになった。
 
 
再掲載(30) シジミチョウ科 ミヤマシジミ ヒメシジミ亜科14.08.04
 この撮影を最後に5日の午前早いうちに姿を消した。毎日の観察で「メスに会えないオス」に哀愁に似た思いが生まれた。発生数が少ない環境では子孫を残せない蝶も少なくないだろう。
   アゲハ(♂)の性標はアサギマダラのように丸く紋全体にアクセントを持たせ綺麗だ。
 遠くからも確認でき「どや顔」のように見える。  
 
再掲載(11) アゲハチョウ科 アゲハ(♂)&(48)キアゲハ(♀) アゲハチョウ亜科14.08.06
 上のコムラサキの画像を・・・・その時点でチャッカリ写っている。風が吹き小枝が大きく揺れたので小枝から払い落とされ撮影しやすい下方に移動したという「ラッキー!」な出来事でした。
 本種の撮影には補助光(LEDライト)が必要だ。しかし、普通種の本種を狙ってLEDライト装着で撮影観察に見回ることは考えられない。
 内部ストロボでは強すぎ渋い色合いを出すことは出来ない。
 
再掲載(18) セセリチョウ科 アオバセセリ(♀) アオバセセリ亜科14.08.12
 写真展で使う「作品」という意識で撮影したことがない。理由は・・・・心理的余裕がないということか、いやいやどうしても「記録撮影」という気持ちが先行しているのかも・・・・。
   本種を撮影するにつけ、北アルプスでなく浅間山系に(タカネ〇〇)いてくれればと思う。
 毎年、数は少ないが農道北側で見掛ける。そこが発生地かな。
 
再掲載(23) タテハチョウ科 ヒメウラナミジャノメ(♀) ジャノメチョウ亜科14.07.09
 撮影向きの花は表の庭に集中している。本種は「農道」それも「奥の方」でしか見掛けない。梅の木の周囲を綺麗にして欲しいと頼まれているので訪花適地に改造しようかとも思うのだが。
 今シーズンは発生数が少ないようで見掛けることが少ない。
 気になって周辺の林縁を見回るが・・・・やはり少ない。それも・・・・著しく少ない。
 
再掲載(15) アゲハチョウ科 オナガアゲハ(♂) アゲハチョウ亜科14.08.17
 数は少なくても、未撮影の「交尾」(♂♀同時撮影)に出くわし「ラッキー!」だった。多分、上がメスで下がオスだと思う。(裏紋で一目で判別できる)
   毎年、第1化の春型を撮影しているが、今シーズンは第2化の夏型になった。
 本種とミヤマカラスシジミ、今シーズンは農道でよく見掛ける。ともに当り年になったのかな。
 
再掲載(35) セセリチョウ科 イチモンジセセリ セセリチョウ亜科14.08.20
 開翅まで10分でも20分でも30分でも待つ。それだけの時間を全ての被写体が与えてくれれば気に入った写真がもっともっと撮れると思う。
 大画像は超望遠ズーム500mmで河原ナデシコで吸蜜しようとする瞬間をテラスから6〜8m離れて捕えた一コマ。
 小画像は180mmマクロで池端で吸水している後姿を撮影。
 
再掲載(25) タテハチョウ科 キタテハ タテハチョウ亜科14.08.21
 いずれもレンズテスト(比較)、それぞれそれなりに特徴を活かせたと思う。バタフライガーデンでの撮影は、標本写真ではないのでこういった表現で撮り続けたいと思う。
   このところアゲハやキアゲハが頻繁に吸蜜飛来する。
 左後翅を大きく損傷しているのが惜しいが第2化(夏型)のメスだ。
再掲載(11) アゲハチョウ科 アゲハ(♀) アゲハチョウ亜科14.08.22
 ブッドレアが咲き終え黒化した花を切り戻した。数日後には咲くと思う。それまでは三尺バーベナが蜜源としてホスト役を担っている。
 完成と同時に小雨が降りだし、湿った花壇にキタキチョウが吸水にきた。
 実は、そこで「ある蝶」を見つけた。「浪漫紀行」にまとめたが非公開扱いにしたのでご覧頂けない。
 
再掲載(73) シロチョウ科 キタキチョウ モンキチョウ亜科14.08.25
 キタキチョウは粗末にしたわけではないが、未撮影(悪げのない忘れ)だったので「特別に撮影機会」を設けた。その一回目でフィールドを含め初撮影の「オナガシジミ」を撮った。そして「今回だ!」。
   この時期最も多いのが本種、よく見ると澄んだブルーのオス、艶っぽいクロのメス、いずれも綺麗だ。
 改造を終えた花壇の土、ミネラル分が表面にたっぷり、小雨で湿った地面で集団吸水していた。
再掲載(14) シジミチョウ科 ツバメシジミ ヒメシジミ亜科14.08.25
 ツバメシジミは2〜3化、「春型」と「夏型」と区分けして考えた方が良さそうだ。この区分けで「バタフライガーデンに集う蝶たち」の写真集を近年中(90種達成したら)にまとめたいと思う。
 スラギンシジミを撮りたく農道奥のクズの繁みを見回っていたら羽化直と思われる個体を見つけた。
 図体の割に触覚が短く「長めの髭」のように見える。
 
 
再掲載(77) シジミチョウ科 ウラギンシジミ(♂) ウラギンシジミ亜科14.08.25
 ログハウスを作った当時は庭の池周りやテラスに来たが、庭の緑化が進んだせいか今年は未だ見る機会がない。そのうちに来るかな・・・・。
   夏型のルリシジミは「ドキッ」とするくらい大きく感じる。
 今回は翅表を撮影したく草むらを縫うところを狙い撃ちした。この時は思い切って1/3200秒にしたらISO2500になり画像も荒れてしまった。
再掲載(07) シジミチョウ科 ルリシジミ ヒメシジミ亜科14.08.25 
 高速連射に追従するストロボが無いのでLEDライトを点けて撮影すればよかったが、この時は未装着だったので惜しいことをした。
 秋雨なのか曇天・雨降りが続いている。今朝は16℃と肌寒くて目が覚めた。
 昨夜からの風雨、わずかばかりの薄日が射したら蝶たちが一斉に飛び78番目も強風のなか顔を見せた。
 
 
(78) シジミチョウ科 ウラナミシジミ ヒメシジミ亜科14.08.27
 全登録種86種中、残すところ8種になった。既に今シーズンは姿を見せなかった2種、若干ながら望みを残す2種、可能性がある4種と・・・・寂しくなってきた。
   本種は2化性で、6月中旬に発生する第1化は撮影を逃し焦っていた。
 第2化は9月からということで見逃すまいと注意深くセセリチョウを見るとチェックしていた。
(79) セセリチョウ科 オオチャバネセセリ セセリチョウ亜科14.08.28 
 これからはバタフライガーデンの主役として良く見られるようになるであろう。これでセセリチョウ科の仲間は全員揃った。全員揃ったのはシロチョウ科に次いで2番目になる。残す3日、何が飛来するか。
 2化性の夏型は7月中旬には既に発生している。
 先発組からほぼ一ヶ月経っているが新鮮な個体だ。第2化はダラダラと発生期間が長いのだろう。
 
 
再掲載(24) タテハチョウ科 アサマイチモンジ タテハチョウ亜科14.08.28
 小画像は従来の撮影方法。大画像は最近好んで撮影しているもの、違いは「Tv;1/250→1/320」「露出補正;0→-2/3」「ISO;400→320」「コントラスト&色の濃さ;0→2」である。
   カマキリの餌食になったメスグロヒョウモン(♂)、自然界の摂理で残酷だが仕方ない。
 小画像は前日に撮影した生前の姿だが・・・・カマキリは胴体部しか喰べないので無残に翅が散っている。
再掲載(28) タテハチョウ科 メスグロヒョウモン タテハチョウ亜科14.08.29 
 この時期のヒョウモンチョウの仲間で最も多いのが本種で、次いでミドリヒョウモンが若干見掛ける程度。
 コチャバネセセリは1化性とばかり思っていたが、当地でも2化(夏型)が発生するようだ。
 キチンと撮影しないうちに飛び去ってしまったので証拠写真ということで掲載しておこう。
 
 
再掲載(31) セセリチョウ科 コチャバネセセリ セセリチョウ亜科14.08.30
 春型・夏型の見分けは「前翅縁毛が白黒交互」になっている方が「夏型」である。種の同定ポイントもこのくらい明らかだといいが・・・・。

 今シーズンも「秋」・・・・「秋の蝶」も既に撮影済み。残すところ、初秋のイベント「アサギマダラの渡り」を残すだけになりました。早いもので2014年も終わり間近ですね。
 【アゲハチョウ科】では「カラスアゲハ」「アオスジアゲハ」が未撮影になっています。「アオスジアゲハ」は暖地より飛来した偶産個体ゆえ「カラスアゲハ」の2化(夏型)の残党に期待しよう。
 【シロチョウ科】は全て撮影済み、期待は「ヤマキチョウ」です。
 【シジミチョウ科】では「メスアカミドリシジミ」「オオミドリシジミ」が未撮影で終えた。期待は「ミヤマシジミ」の第3化の飛来だ。
 【タテハチョウ科】では「アサギマダラ」の渡りは9月中旬過ぎ、8月末まで可能性がある「ヒカゲチョウ」「サトキマダラヒカゲ」の残党を何とかしたいものだ。
 【セセリチョウ科】は全て撮影済みだ。
丘の上にある家