越冬蝶 蝶狂人の幕開け
 
 2013年生まれで「平成26年豪雪」(2/14)を乗り越えてきた勇士達を「2014年度のバタフライガーデンに集う蝶たち」の巻頭に紹介しましょう。
   2014年は「越冬蝶の観察」にも力をいれようと元旦に誓った。越冬蝶でなく「不眠蝶」という括りになるかな・・・・。

 元旦の散歩で路肩のコンクリート壁に仮死状態でへばりついていたのを見つけた。

 この状態(環境)での越冬は不可能であろう。かといった他に移してやったところで良いということでもない。
(01) シジミチョウ科 ウラギンシジミ ウラギンシジミ亜科14.01.01 
 平成26年豪雪の残雪は3月中旬まで残った。

 その影響もあってか気温は勿論地表温度もなかなか上がらなく、「越冬蝶の初見日」は12日、キタテハであった。

 農道の奥は笹藪に囲まれ北風を遮り「日溜り」になっている。わずかな陽射しでも風が吹かないと暖まり越冬蝶の寄合所になる。
 
(02) タテハチョウ科 テングチョウ テングチョう亜科14.03.17
   モンシロチョウの初見日より遅れること3日、「テングチョウ」「ヒオドシチョウ」「キタテハ」(未撮影)が姿を現した。

 越冬後とは思えないほど痛みが少ないヒオドシチョウだ。

 こんなに綺麗な蝶を早春から見られるなら「越冬蝶の寄合所」の整備もきちんとしておかなきゃならない。
(03) タテハチョウ科 ヒオドシチョウ タテハチョウ亜科14.03.17
 信州の冬は寒く、特に当地は-17℃という経験もしているし凍結深度500mmということから成虫越冬も限られてくる。群馬との県境までは30km強、中には春先に飛んで来るのが居ても不思議でない。
 晩秋に腐葉土づくりにと落葉を集めてきている。越冬蝶の寄合所に1袋分ほど破棄しておいた。

 今シーズンの終わりには、「雑木林」を意識して環境模倣しておこうと思う。

 腐葉土用としては取り除く小枝も「止まり木」用に拾ってこないといけない。
 
(04) タテハチョウ科 クジャクチョウ タテハチョウ亜科14.03.19
   「越冬蝶」の風格が表現出来るものを選んで掲載した。よく頑張ったねと称えてやりたい。

 「越冬蝶シリーズ」と名付ければ完品である必要はない。むしろ表現面からは損傷度合いが著しい個体も必要だ。

 ただ、朽ちた板のような人工物でない方が良いのは当然だ。
(05) タテハチョウ科 キタテハ タテハチョウ亜科14.03.28 
 飛んでいる時は表翅のレモンイエローがとても綺麗だが、止まると翅を閉じてしまい色褪せた翅裏しか見られなくガッカリする。

 飛翔をと挑戦するがなかなかピンが合ったものがない。

 滅多に翅表を見せない蝶を撮影するためにも飛翔撮影の練習をしないといけないのかなぁ・・・・。
 
(06) シロチョウ科 スジボソヤマキチョウ モンキチョウ亜科14.04.14
 世間広くても越冬蝶のためにバタフライガーデンを造る人は・・・・蝶狂人ぐらいだろう。名は体を表す・・・・「蝶狂人」の由来かも知れない。
 越冬蝶に最も必要なものは何ですか・・・それは、勿論「〇〇り」です。本ページに答えがあります。ちなみに、それは「寄合所」ではありません。
   翅を開かない蝶ではないが、なかなか開いてくれない時もある。

 本種の新生蝶は未だに撮影出来ていない。(他の画像を代用するわけにはいかない)

 野生のホトトギスを10株植えたが根付きが悪い。山野草に詳しい人に聞くと「水分不足」というが、そんなに乾いていない。
(07) タテハチョウ科 ルリタテハ タテハチョウ亜科14.04.14
 「越冬シータテハ」が姿を現すのは少ない。雑木林から少し離れているからかも知れない。

 まぁ、希に来るから貴重なのであろう。

 番犬を飼おうかと妻に話しているが、そうすれば「その種」の蝶も数種は集まってくるであろう。
 
(08) タテハチョウ科 シータテハ タテハチョウ亜科14.04.15
   絶滅危惧U種
   「来たぁ〜」・・・・期待に応えてくれた。

 今シーズン「新規登録1号」通算「第78種目」は、「絶滅危惧U種」(長野県)/「絶滅危惧T類」(環境省)の「ヤマキチョウ」だ。

 北海道のYさん、近所にお住まいのU先生に同定をお願いしお墨付きを頂いた。
(09) シロチョウ科 ヤマキチョウ モンキチョウ亜科14.05.04 
 今シーズンの課題は、2014年産の「ヤマキチョウ」ネライでしょう。いやいや、その前に・・・・「ルリタテハ」でしょう。何たって育たなかった「ホトトギス」の購入にお金がかかっているから。